みんなの憧れクリスキングのボトムブラケットを(おそらく)ぶっ壊したので供養レビューとメンテの記録。
ChrisKing ThreadFit BB
まだ円高だった7年ほど前にミーハー心丸出しでマディフォックスに奢ったクリスキングのボトムブラケット。
以降、砂利から泥から川の中まで、劣悪な環境にも関わらずこれといったメンテをすることなくスムーズ…かどうかはあんまり意識してなかったから自信ないけど、少なくとも違和感の無い回転を維持してくれていました。

往々にして良いパーツってのは乗り手の意識からは消え、見るものからの目は奪う。
症状
ところが先日乗っていると、ペダルを踏み始めた瞬間に一瞬トルクが抜けるような違和感が。最初はクリートの遊びか気のせいかと思っていたけど、その違和感というかトルクの抜け感は徐々に大きくなり、どうにも無視できないレベルに。原因を探ろうと自転車を逆さに置いてクランクに力を入れてみると、回転軸とはおよそ関係のない方向にカタカタ揺れよる。
初めクランクのフィキシングボルトの締め付け不足かと思っていつもよりキツめに締めてみると、一見症状は改善されたように思えたものの、しばらく乗るとまたすぐにガタが再発。

そもそもホローテックの構造上クランク軸が折れたり曲がったりしない限りこんな感触のガタは出ないはずなので、となるとやっぱり犯人はBBか…
原因
何もしてないのに壊れた、というわけではなく明確に思い当たる節がある。先日襲来した大寒波の折、大阪では珍しい雪景色にはしゃいで自転車通勤していると案の定慣れない凍結路面でずっこけてしまった。

左の肘と大腿に擦り傷とアザ…は、まあ治るからいいとして、同じく左側にパターン!と倒れ凍結したアスファルトに叩きつけられたマディフォックス。

その際どこから接地したか定かじゃ無いけど、左のグリップとペダルは大きく削れ、ということは左のクランクにもかなり大きな負荷と衝撃がかかっていたはず。おそらくその時に中のベアリングか軸受がイカれてしまったようだ。(そして実はもうひとつ、左のシフターも同時に死んだっぽい。地味に甚大な被害。)
SHIMANOのBBに交換
リペアパーツでなんとかなるのか詳しいことはわからないけど、発覚したのが先のライドの直前だったので、とりあえずの応急処置として家に転がっていたシマノのボトムブラケットをインストール。
マディフォックスはBBシェルの幅が68mmなので、左右にスペーサーをかませてチェーンラインを調整
正直マウンテンバイクのBBの違いなんて、タイヤ幅や空気圧などその他の変数要因がでかすぎて乗ってしまえばほとんどわからないが、ここまで7年間、未舗装路メインで雑に使って一度もトラブルや回転不良などストレスを感じたことがなかったという点は大いに信頼できる。

あとがき
ちなみにこのBBの現在の定価を調べてみたら、堂々の¥36,960!!!!!自分が買った円高時代は海外のセールで3分の1ほどの値段で買えたことを思うと正気を疑う値上げっぷり。
今回交換したシマノ XTRグレードのSM-BB93が¥4,200ほどで買える(こちらもだいぶ高くなったが)ので、その差およそ9倍。それに見合うだけの性能差があるかと問われれば間違いなく無いと断言できるが、伊達と酔狂が道理の趣味人にそんなことを言ったところで馬耳東風すら火を煽るのは確定的に明らかなので、こんな記事をここまで読んだお前たちが聞きたいことを言ってやる。
ChrisKingはいいぞ。買え。



おしまい

【特集】メカトラ黙示録 総集編
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