【芒地獄】林道岩屋線 廃道サイクリング

山岳サイクリング
北陸ツーリング2日目

ルート

昨日スタートした小松市へ向けて、今日は別のルートで帰る。最近新しく整備されたというR161新俣峠も考えたが、行きしなの案内板曰くちょうどこの週末から冬季閉鎖されているとのこと。

ストビューで軽く見た感じ自転車ならどうにでもなりそうなゲートだったが、全線舗装路だしなにより一本西に良さげな林道を発見。それが今回の林道岩屋線だった。

出発

勝山市は朝から冷えた。


最低気温は0℃近く、8時の時点でも2℃ほど。海沿いの小松や加賀と比べると5℃近く寒い。関西では今年まだ未体験の冷たさだ。


こんなこともあろうかと分厚めのグローブとシューズカバーも持ってきた。

…が、先のことを考えると多少のペダリング性を犠牲にしてでもGORE-TEXのウィンターシューズでくるべきだった。後悔先に立たず。

実はこの勝山市は数ヶ月前に家族旅行でも来ていたので街並みもまだ記憶に新しい。


自由の女神が屋根に屹立する、ここはパチンコ『ワシントン』。なんでやねん。


この日も雲一つない最高の天気。秋色の濃い山と並走しながら林道のある谷筋を探す。GPSのナビに従えばなんてことはないが、たまには自分の目で地形を読んでみるのも楽しい。


振り返れば白山。美しいなあ。

林道岩屋線


鎮守の森が塞ぐような形で始まる谷筋から見上げる山体上部になだらかに登る直線が見える。地形図と照らし合わせても間違いない。あれが今日の目当て、林道岩屋線だ。

少し登った集落の奥で谷が閉じ、西側の山にとっついたあたりから林道が始まる。

9:05


チェーン一本の簡単な通せんぼの横を抜けて少し進めば、おお、なるほど、思っていたより轍が薄い。

9:20


入口付近こそ砂利道もあったが少し進めば基本は見ての通りの舗装路だし、道の先を見上げればこれから進むべき道が山の斜面にはっきりと見て取れる。誰もいない明るい廃道をのんびり登る、なんて贅沢な日曜の朝だ。ハレルヤ!

9:24


アスファルトの隆起もいい感じ。オートバイ乗りは嫌うタイプの路面だが、自転車なら楽しくぽこぽこ越えていける。これは「当たり」の廃道だな、おれは詳しいんだ。

9:40


ほれ見ろ、これで車が来ないことは確定。あとはもうどこの路面に寝そべっても大丈夫。自由だ。

9:51


日当たりも最高!昨日に続いて相変わらず水は多いが、ゆっくり登れば跳ねることもない。

9:55


ところどころ斜面から木々の侵食が大きくなってきたが、これでもまだまだ舗装路。いけるいける。

10:09


おお、すすきの元気がいいな。晩秋っぽくていい感じじゃないか。

乗っていくのはちょっと無理かもだけど、でもほら見てみろよ、左上、道はずーっと続いてる。ここはちょっと荒れてるだけで、ちょっと抜ければまたいい道になるだろうさ。

 

 

それいけ!!

 


断章

此処より先は、地獄しかなかった。罵詈雑言を用いるより他に語る言葉を持たない。

要約

画像

10:15

11:07

11:57

12:38


 

13:03

13:20

映像記録



 

突破

13:52

峠の向こう石川県側、最後の大崩落を担ぎ越えた先には、白いコンクリートの生きた道が伸びていた。


腕から足から首から腰から力の限りを振り絞り、ありとあらゆる汚い言葉を腹の底から吐きつくし、抜け殻のようにへちゃかりこんで眺める空の青いこと。

 


15時までには着くと約束した小松市になんてたどり着けるはずもなく、はるか手前のあわら近くのSAまで妻にハンドルを任せて無事合流。

運転手役の務めも果たせぬ夫にもはや呆れて言葉も出ない妻と、すすきの穂だらけの頭を笑う娘を載せて家路についた。

 

おしまい

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