パナレーサーが誇るグラベルタイヤの定番、グラベルキング。納車当初からチューブレス化していろんな道を1600kmほど走ったので色々振り返ってみたいと思います。
レビュー : PANARACER GRAVELKING SK 700*38c TLC
- 自転車 : FUJI JARI 1.3 (2019)
- 使用ホイール : WTB i23、MASON x Hunt 4 seasons
- 走行距離 : 1600km
- 乗り手の体重 : 69kg
チューブレス化に伴う(?)大爆発について
納車時は普通にチューブドですが、リムもWTBのi23でTLR対応だったので受け渡しの際にお願いしてショップでチューブレス化してもらいました。翌日から納車24時間以内にFUJIのJARIで富士の砂利を踏むライドに出発。富士見駅で輪行解除し、富士山に向けて出発。ゆっくりと高度を上げながら、さあいよいよ富士さんが大きくなってk
pppッッパアアァァaaンンン!!!!
!!!???
突然、爆音を上げてリアのタイヤが吹っ飛んだ。一人旅の出鼻にこんなもん食らった日にゃネタにして笑ってもらうしか無いのでツイートしたところフォロワーの皆さんから似た事例報告がちらほらと…
私もjari乗りですが、同じ事象発生しました。
— かずみん (@KazuminPlus)
wtbのリムとの相性が悪いのではないかと考えています。
ちなみに3回やらかしてまして、そのうち1度は停車中にバーストしてました。
空気圧は3.5でした。
今はチューブドにして、新しいホイールを物色中です。
March 21, 2020
グラキンチューブレスはたまにあるんだこれ。
— もっさり™️🇯🇵 雑食キャンプCXer (@green_wheel)
新品組み付け時にも起こる時あるからいつもヒヤヒヤ。
破裂音と共にシーラントぶちまける事になる。
多分リムとの相性なんだろうけど、なんとかならんのかな〜。 https://t.co/BosKGFoM6X
March 20, 2020
ちょっと頻度多ない???
確かにあの威勢良いぶっ飛びっぷりは尋常じゃなかった。スローペースの上りだったから良かったものの、ダウンヒルの最中だったら確実に死んでたのでけっこう洒落にならない案件かも。
結局この旅はチューブドで乗り切って、後日すぐにHUNTのホイールを導入。以降ずっとチューブレス運用ですが、全く不具合はありません。やっぱリムとの相性なのか…?
ビードの上げやすさと気密性
外れやすさの裏返しとも言えるかもしれませんが、文句無しで上げやすいです。ロード用も含めて今まで使ってきたチューブレスレディのタイヤの中で一番楽。ブースター使うまでもなく、普通のフロアポンプで一発でした。使ってるシーラントはSTAN’s NOTUBESのスタンダード。リム内幅19mmのHUNTホイールでもパキパキッと小気味よく上がります。エアの気密性もかなり高いので運用が楽なのはありがたい。走行性能
重装備のツーリングや軽装の日帰りライドでいろんな道を走ってきての感想です。比較対象はこれまでMuddyFoxで使ってきたグラベル系タイヤのMAXXIS RAMBLER 700x40c と Continental TERRA TRAIL 700x40c ですが、そもそも自転車が違うのでそのへんはふんわりとお考えください。オンロード
38cの太さの割にはよく進みます。オンロードでは硬めに3.5barあたりがいい感じ。転がりは少なくともTERRAよりは確実に軽くて、ランブラーとは同じかわずかに劣るかな?という程度。ロードタイヤに比べれば確実にもっさりだけど、低めのケイデンスでゆっくり加速していくような走り方なら30km/hまでは楽に到達できます。北海道グラベル野宿旅では長距離の未舗装路も入れながら実質4日で約680km、一日最長230kmを走りきれたから、空身なら300kmも問題なさそう。オフロード
グリップが弱い。特に薄い砂利が苦手で、登りでは斜度がキツいと上滑りして進まないし、下りではコーナーでリアが流れるので挙動に慣れるまでしばらくかかった。いろいろ試したけど、体重68kgの自分の場合は思い切って2.0barちょいくらいまで下げるのが上り下りともに一番いい感じ。ただ、コンパウンドが硬めなのか圧を下げてもそれほどヨレずに堪えてくれるので意外とコントロール性は良いような気がする。ランブラーはあるところからグニッと腰砕けるような感覚があったのであまり下げすぎると不安だったけど、グラベルキングは滑りながらもなんとか制御が効くイメージ。先の清里侵攻でもかなりのハイスピードで下れたので、思ったよりは攻めれるなあってのが率直な感想です。
GoPro HERO8 4台が投入された夏の行軍、まずは極上の砂利下りをノーカットでお楽しみあれ!!!🙌🙌🙌#グラベル第三帝国 pic.twitter.com/lM0uYdoyRg
— やくも (@wartori621)
August 31, 2020
耐久性・耐パンク性
未舗装率が高いのもあるけど、現在1600kmで見ての通りかなりすり減ってきています。センターラインはもちろん、サイドのノブも削れが目立つので寿命はそれほど長くなさそう。保って3000kmが限界かな…耐パンク性に関しては、シーラントでもエア漏れが止まらないようなハードなパンク(先述の大爆発を除く)は無いけど、小さなサイドカットは2箇所ほど。
とは言え、このレベルのがれ場にがっつり突っ込んでのことなので特にサイドが弱いとも思っていません。どんなタイヤ使ってもパンクするときはするし、そもそもこんなのパンクのうちに入らない。
まとめ
初っ端の爆発で面食らってしまったけど、全体的にはオンロード寄りでそこそこグラベルも走れるタイヤとしてそんなに悪い印象は無いです。グラベルロードで使う最初のタイヤとしては至極まっとうなチョイス。ただ少なくともグラベルを思いっきり楽しみたい!!って人が選ぶべきタイヤでは無いかな。あくまでメインは舗装路で、ライドの最中に見つけたグラベルも余さず楽しむとかそういう用途が向いてるように思います。あとはせめてもうちょっと耐久性があればなぁ…
次のタイヤをどうするか悩ましいところだけど、グラベルメインは650Bのホイールを履かせて、700cはむしろ最近発売されたグラベルキングSS(Semi Slick)の30〜32cあたりで300km超のコースの一部グラベルを組み込むような乗り方をしてみたいなーと思ったりしています。
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