レビュー : DT SWISS PR1400 DICUT OXIC

 

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昨年夏からエクタープロトンに導入したDT SWISSの完組アルミホイール、PR1400 DICUT OXIC。他に使ってる人全然見かけないけど、実は数ある完組ホイールの中でもかなり貴重なチューブレスレディ対応のPEO(プラズマ電解処理)リムのホイールです。


road.ccのレビュー↑でも9/10とかなりの高評価だったので選んでみたのですが、ローハイトの軽量アルミホイールとしてはかなりいいチョイスだと思うので、布教の意味も兼ねて感想をまとめてみます。 

スペック

  • 材質: アルミ
  • 重量 : 1450g 実測 : 1490g(リムテープ込み)
  • リムハイト : 21mm
  • リム内幅 : 18mm
  • リム外幅 : 21.5mm
  • スポーク数: 前20/後24
  • スポーク: DT AERO 

リムハイト21mmは完組ホイールとしてはかなり低め(DURA-ACE 24mm、キシリウム22mm)で、リム幅は最近の中では標準的かな。重量は実測で1500g切りと、チューブレス対応のアルミホイールとしてはかなり軽量な部類です。DT SWISSのラインナップでもハイエンドのアルミホイールという位置付け。 

外観

IMG 5331これでもかというくらい真っ黒。IMG 5337
制動力を上げるPEO加工の黒リム。初めからリムテープはセッティングしてありました。

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スポークはストレートプルのDTエアロ。ハブはDicut=ダイヤモンドカットなスターラチェット搭載の240s。240sは単体でも手組みホイールなんかでよく使われるいいやつ。DT SWISSはリムもハブもスポークも自社製なので、さしづめメーカー純正の手組みか。

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 嬉しかったのがこの付属品のRWS。単品では販売の無いブラックカラーってだけでも嬉しいのに、まさかのチタンシャフト!!これだけでも別で買ったら1万円以上するからお得感がすごい。
クイックリリースより10g以上軽かった。
 
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付属品は他にも充実してて、チューブレスキット(バルブ、注射器、ホース、エクステンダー、バルブ回しのセット)、OXICリム専用シュー前後セット、そしてなぜかサイクルキャップと至れり尽くせり
 

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自転車と合わせても当然真っ黒。
デカールも何もなく、よく見ればわかるエンボス加工の光沢があるだけ。リムハイトも低くて最低限の主張しかしないので、逆にエクターの漆黒のフレームを際立たせてくれています。

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合わせるタイヤはHUTCHINSONのFUSION5 28c。実測の幅は4000s2の25cとほぼ同じだった。チューブレス化に際しては付属のバルブと注射器、そして自前のNOTUBESのシーラントを使って片方は一発で、もう片方は2・3度挑戦したら上がりました。

走行感

比較対象はエクターで当初使っていたフルクラムのレーシングゼロ。噂通りめちゃくちゃ硬いレーシーなホイールだった…

対してこのPR1400は穏やかで溜めのあるアベレージ走特化型。road.ccのレビューでは

They're stiff and responsive, with no give or flex when putting the power down in a sprint or steep climb. 
『硬めで反応も良く、登りとかスプリントでもがいても撓まないぜ!』

って評価なんだけど、少なくともレーゼロ比では確実に柔いと思う。

「溜めがある」「柔い」って言葉だけだとどこかネガティブに見えるけど、ガッチガチに硬くて常に足元だけが先行するような感覚のあったレーゼロと比べると、フレーム本体の撓りに合わせて進んでくれるPR1400のほうが断然気持ち良い。軽いギアから徐々に上げて行って自分のペースでスルスルっと楽にスピードに乗れるので、余裕を持ってサイクリングを楽しめてる気がする。
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昨年末の紀伊半島外周400kmライドもこのホイールで走破。

レーゼロみたいに重めのギアで踏んでギュンっと進むのではなく、一定のケイデンスでじんわりギアを上げてスピードに乗せ、アップダウンでもペースを維持して走り続ける、そういう走り方が気持ちいいホイール。ペダルを踏んで入力してから推進力に変わるまでの微妙な溜めが心地良く感じるのはフレームとホイールとの相性が良いってことなんだろうか。結局こいつが気に入りすぎて、レーゼロはすぐに放出してしまった。

PEOリムの制動力

プラズマ電解処理の黒リム+専用シューの組み合わせの制動力は間違いなく今まで乗ったリムブレーキの中でも最高レベル。どんな急な下りでもブラケットポジョンでタイヤロックまでいける。

雨だと多少は制動力落ちるけど、握りはじめのほぼ無抵抗でツルツルっと滑るようなあの感覚は一切なくて、初めからギュギュッっとリムを掴んでくれるのでPEOリムの仕事っぷりがよくわかる。

ただその代償も当然あって…

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ものすごい速度でシューを喰う。体感シマノのノーマルシューの3倍は減りが早い。特に使い始めは当たりが出るまで高音響かせてモリモリ削れます。それでもいわゆる「墨汁」みたいにリムやらブレーキを汚すことは全くなくて、むしろ消しゴムみたいに汚れを落としてくれているのかリムはずっと綺麗なままなので掃除はかなり楽なのが室内保管勢としては有り難い。結局6500km走った今でもまだ4割くらいは山残ってるから、案外ここから保つのかもしれない。

まとめ

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見た目はひたすら地味だけど、軽くて拡張性もあって付属品も充実。ブレーキもしっかり効くし脚にも優しいロングライドに最適なとても優秀なホイールだと思う。使い初めはこれと言って飛び抜けた感動があるわけじゃないけど、「あぁ、なんかこれ、いいな…」とじんわり好きになれたので、これから長い付き合いになりそうです。

 

おしまい