機械式油圧ディスクブレーキでフル内装フレームを組んだ。もう二度とやらねえ。

雑記

JARIに次ぐグラベルロードの新車として導入したDAVOS D-309。


フレームセットでの販売ということでJARIからコンポを載せ替えることに。普段なら店に丸投げするところだけど、今回は思うところあってイチから自分で組んでみることにした。その顛末をここに記す。やる前からわかっていたけど、マジで辛かった。もう二度とやらねぇ…



機械式油圧フル内装フレームを組む

D-309がフル内装フレームであることは当然知っていたし、フル内装の整備性の低さと面倒臭さは想像に難くなかったけど、実はまだ一度も自分でフル内装フレームをバラ完で組み上げたことがなかったので、あえて茨の道を行ってみることに。

まあまず間違いなくクソなんだろうけど、一度はちゃんと通っておけばでかい顔して文句言えるからな!


まずはJARIをバラす。ケーブル類はダウンチューブ内部を通るセミ内装仕様。これもイチから自分で組んだけど、今回のフル内装に比べれば整備の難易度は遥かに易しかった。


バラしたGRXコンポをこいつに載せ替えていく。


ありがたいことに箱出しの段階でフレーム内部にはライナー管が通っている。

磁石でケーブルを引っ張ってくるルーティングキットも自前で持ってはいたが、この作業が省けるだけでもかなり楽だ。


3本のライナー管にビニールテープでアウターケーブルとブレーキホースをそれぞれ固定してすっぽ抜けないように慎重に引っ張る。途中BB付近で一度引っかかってしまい、祈る気持ちで適当にこじっていたらなんとか然るべき方向に通ってくれた。


それぞれのケーブルをフォークコラム横から内装用ヘッドパーツの隙間に通していく。


無線電動変速ならブレーキホース2本で済むが、機械式変速なのでシフトワイヤーを合わせて4本のケーブルを無理やり通す。

油圧ホースは中が液体だからそれほどでも無いかも知れないけど、シフトケーブルには明らかに無理のある角度でのルーティング。これ中でアウターが劣化してきたらエグいことになりそうだ。


飛び出したケーブルがどれがどれだかわからないので付箋を張っておく。


アウターを適度な長さにカットし専用ステムとハンドルを借り付けしてみたところ、ステアリング操作のたびにフレーム内部でケーブルが暴れてガサガサとそこそこデカ目の異音が響くことが判明。


どうやらスポンジのようなハウジングケーブルを使うことで解消できるらしいが、モノが無かったので調達までしばし放置。


後日仕事帰りにベックオンで買ってきた。

ただ、これを装着するにはせっかくフレーム内部を通したケーブルを再度取り出す必要がある。ここで気力が尽きた。


新年度で仕事が忙しくなる中、家に帰って飯食って風呂はいったら時間は11時。そこから就寝までの間にこんな苦行に取り掛かる気力はついぞ一度も生まれること無く、かといって麗らかな小春日和の休日には見る気も置きず、途中インフルにかかったりしながらついぞGWを迎えるまで再び作業に取り掛かることはなかった


そしてGWが迫る久々の休日、一念発起して作業再開。

一度装着したヘッドパーツも取り去り、再度ケーブルを抜いてハウジングケーブルを通してからまた戻す虚無の勤行。あまりにもやる気が出なかったためろくな写真すら撮っていない。


ちなみにシフトアウターやブレーキホースはフォークコラムの周りを通っているため、ハンドルを左右に切ると数cmずつ引っ張られる。これを見越して少し長めにカットしないとハンドルが切りきれず接合部にもかなり負担がかかるため危険なので、また内装ルーティングからやり直しだ。

 

そう、お察しの通り、やり直したのである。3度目。ブレーキホースを買い直して。

写真なんかあるわけないだろ。くそが。

 

 

ここまで済んだらやっとコンポの組付け。

フレアハンドルのバンディーはブリーディングがやりにくいので、一度ケーブルの長さを決めてから普通のドロップハンドルに付け替えてエア抜き作業を行った。


キャリパーに残っていた透明に変色した古いオイルが逆流している図。多めにミネラルオイルをぶち込んで血の入れ替え。

このブリーディング作業とその後の変速調整などにも相応の時間がかかったが、もはやTwitterでネタにするどころか画像の一枚すら残す気力はなかった。

ハイライトの飛んだ目で無限に湧き出る気泡を眺め続け、連休の深夜にまで及ぶ作業の末ついに…


完成!!

バーテープも巻かず、ポジションもろくに出さないまま家を飛び出し、つっかけでSPDを踏みながら夜の住宅街をシェイクダウン。やっと…ついに乗れた…

ブリーディングの出来は前85点、後78点ってところか。決して完璧とは言えないけど、まあ使用に問題はない。なにより今からやり直す気力だけはどこを掘っても出てこない。

 

それにしても長かった…組み上げに着手してから1ヶ月半以上もかかってしまった…

今度から多少の工賃を払ってもプロに投げる。わかっちゃいたけど、自分でちゃんとやったから今日からはさらに胸張って言ってやる。内装フレームはクソだ。フル内装は、もっとクソだ。


ということで完成したDAVOS D-309のちゃんとしたお披露目はまた今度。

乗るぞ!!!

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