『JARIはいいぞ』
グラベル第三帝国に伝わるまじないのひとつ。一見ある特定の車種を賛美する詩意に思われるが詠唱者自身の所有率は極めて低く[1]、また明らかに異なる車種の画像を添えて唱えられる[2]ことも多い。今ではある種の概念として界隈で反芻されており、その実態を知る者は少ない。
ということで新たな相棒、JARIを迎えました。
正直まさかこんなど真ん中に手を出すなんて思ってなかった。あれだけマディフォックス推しといていきなりなんやねんと怒られそうなので、自分の考えを整理するためにも購入に至ったポイントを書き残しておきたいと思います。
https://twitter.com/wartori621/status/1202904735570747392?ref_src=twsrc%5Etfw
↑100日後にグラベルロードを買うやくも
(※)諸事情により2020春ツーリング2日目は記事にできそうにないので、この記事をもって代わりとします。察してください。
FUJI JARI 1.3 (2019) 購入動機
現在メインで運用しているのは、オンロードでのロングライド・通勤用のフルオーダーロード 『EXTAR PROTON』、
そして未舗装林道を含むグラベルツーリングで活躍するリジッドMTB『アラヤ MUDDY FOX 650B』
基本的には100%オンロードのファストライドはエクターで、それ以外の未舗装路を走る可能性のあるライドには全て泥狐という使い分けだったけど、この「未舗装を含むライド」のレパートリーをもう少し広げたくなった。
具体的に言うと、泥狐を今の700c運用から27.5×2.1あたりの本来のリジッドMTBに戻して未舗装路メインのライドを担当してもらい、オンロードメインだけど一部グラベルを含むようなライドを得意とする一台を追加する狙いです。
とはいえマディフォックスのオンロード性能にそれほど不満があるわけでもなく(重いけど)、今までもグラベルを含む100km程度のライドは問題なくこなしていたので、新たな一台で狙うのは未舗装を含む150km〜200kmのグラベルロングライド。未舗装も行けるけど極力オンロード性能をスポイルしない、ざっくり言えば『ロード寄りグラベルロード』を探そうというのがスタート。
もちろんその他にも色々と欲しい要素があって、羅列するとこんな感じ↓。それらの多くを満たしてくれたのがJARIでした。
・ オンロード寄りのジオメトリ
・ フラットマウント+スルーアクスル
・ 豊富なダボ穴(フォークダボ+フェンダー)
・ アルミフレーム
・フロントシングル
個別に見ていきます
オンロード寄りグラベルバイク
『ロード寄りグラベル』って具体的にどんなもんじゃいということですが、ジオメトリの参考に下の表を見てください。おなじみ第三帝国メンバーの愛車たちを似たサイズで比較したもの。このサイトめっちゃ便利。<参考> https://geometrygeeks.bike/
細かく見ていけばそれぞれ違いがあるけど、JARIが最も特徴的なのは浅めのBB下がり。以前NASUBiさんのTOPSTONEに乗らせてもらったんですが、BB下75mmは懐が深すぎるというかリジッドMTBに慣れた自分には安定感を通り越して違和感が強かったので、67mmという浅めのJARIはちょうどいい塩梅じゃないかと睨みました。比較的短めなホイールベースもグッド。
というかJARIって漠然とオフロード重視のイメージが強かったけど、こうやって見ていくとむしろエンデュランスロードに近い部類なんですよね。欲を言えばリアセンターが気持ち短く、その分前が長めだとよかったかなとも思いますが、そのあたりはしばらく乗って煮詰めていっていずれは理想のグラベルバイクもフルオーダーしてみたい。
・フラットマウント+スルーアクスル
先代の主力機DEFYはディスクロード黎明期の一台ということもあって前後クイックリリースにポストマウントという死に規格のオンパレード。未だに9速のマディフォックスは言わずもがな、実はスルーアクスルもフラットマウントも使ったことなくて。べ…別にQRで不満ないし!!ポストマウントでもちゃんと効くし!!と強がっていたけど、流行りの規格となれば内心やっぱり一度は使ってみたい。ここに関しては大半の自転車がクリアしていました。豊富なダボ穴
昨年の東北ツーリングで始めてフォークラックを用いたフロント積載を試してみたら、これが大変走りやすくバイクパッキングとの相性も抜群。マディフォックスにはフォークダボが無いためアダプタで代用したけど、手間も増えるので元からあるに越したことはない。その点JARIにはフォーク横だけではなくBB下やトップチューブまでダボ穴が用意されてるので積載性能は申し分なし。
加えて重視したのがフェンダー取り付けダボ。
コレがある自転車がなかなか少ない。ダボ穴の必要ない簡易的なフェンダーでは結局濡れるので、常時はフルフェンダーで雨の通勤にも投入したいと思っています。
・アルミフレーム
これは「絶対アルミがいい!」というよりは消去法。クロモリのマディフォックスは頑丈だけどとにかく重くて色々パーツを弄っても11kg後半が限界。なので少なくとも10kg以下、オンロードに特化すれば8kg台まで見えてくるとなおよし。かといってカーボンはガレたグラベルに突っ込むには強度的にも心理的にも不安。実際マディフォックスの鉄パイプもカーボンだったら泣いてるレベルの凹みや傷が山程ついてるしね…転けたり落ちたりひっくり返ったりを繰り返す標準的な第三帝国の行軍を全力で楽しむためには鉄のフレームが欠かせません。
・フロントシングル
個人的にはかなり否定的というかむしろトリプル信者なんですが、食わず嫌いもバツが悪いので一度は試してみることに。この辺のパーツ構成に関してはじっくり時間をかけて徐々に自分好みに入れ替えていく盆栽バイク的な楽しみ方もしたいので、フロントシングルやSRAMのダブルタップレバー、テクトロのメカニカルディスクなどなど、あえて今まで敬遠してきた部分に飛び込んでみることにしました。一年後どこまで変わってるか楽しみだ。[追記]やっぱり自分には合いませんでした
あとがき
以上がJARIの導入にあたって考えていたこと。実車の詳細や乗ってみての感想はまた別の記事にまとめようと思うけど、まあ答えはわかりきってると思うので先に置いておきます。「納車24時間以内にFUJIのJARIで富士の砂利を踏む」という一点突破で飛び出した春の旅。
— やくも (@wartori621) March 22, 2020
富士はもとより箱根、伊豆大島、天城越えと大満足のツーリングとなりました。
3日間乗って担いで走り倒した今なら胸を張って言える
\\ J A R I は い い ぞ !!// pic.twitter.com/50yOO56Gvn
つづくMY BIKES
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