SURLY Midnight Special -owned by たつぽん
先日の山城朝グラライドより、この日一番のキーアイテムとなった55mmの極太タイヤで爆速の砂利下りを披露したたつぽん@wondergeppeさんの一台。ジオメトリ&フレーム重量
質実剛健なSURLYのラインナップの中で、「ロードプラスバイク」と位置づけられたこのミッドナイトスペシャル。ジオメトリを見るとヘッド角72.5°にリアセンターが425mm、JARI以上の最大650×60インチまでのクリアランスを確保してホイールベース長は変わらずと、あくまで「ロードバイク」としての切れ味の良さが伺えます。
一方で重量は凄い。
surly midnight special 46サイズ
重量?なんだそれはって数字じゃ
ヘッドパーツ、カーボンフォーク、シートクランプ、リアスルーアクスル、ボルト、小物類がついた重量
何しても壊れなさそう👍 pic.twitter.com/nUfoLEUwDP
— たつぽん (@wondergeppe)
May 8, 2020
後述するワンバイエスのカーボンフォークが400g台後半なので、軽く見積もってもフレーム単体で2600gは下らないはず。これぞサーリーって感じ。
フレーム
44mmヘッドチューブが目を引く
トップチューブのグラベル第三帝国ステッカー。そしてダウンチューブの「はっさくボーイ」は、最近事もあろうに「グラベルの聖地」などと僭称を初めた因島のゆるキャラ。
えらいことや…戦争じゃ…
SURLYの売りの一つ、NATCH Tubing。
4130のクロモリチューブを同じ車種でもサイズによって厚さを代えて組み上げているんだとか
地味なところだけどシートチューブのダボ穴が下限ギリギリについてるの、さすがわかってるなぁ…という感じ。
そしてシートステーの後端が垂直に近い角度まで曲げられた独特の形状。つい最近発表されたSurlyの新作、Ghost Grapplerではここにダボ穴が2つ付いてボトルケージが装着できるようになっていましたね。
https://bikepacking.com/bikes/surly-ghost-grappler-review/
55mmのタイヤを履かせてもまだ余裕のあるクリアランス。
フォーク : ワンバイエス OBS-CBD 1.5TH クロスベンドディスク
フロントフォークはワンバイエスのカーボンモデル。
カタログ状のタイヤクリアランスは57mm、そこに55mmのタイヤを突っ込むということは…
こういうことです。ギリギリを攻める現物合わせの真骨頂。
最早カーブでヒゲが擦るレベルだけど、「エアボリュームは正義」という信念の前には些末な問題である。
VDS(Vibration Damper System)という振動減衰機構搭載。
個人的イチオシのカーボンハンドル、グランモンローSLにも同じ技術が使われています。
タイヤ: Sim Works x Panaracer THE HOMAGE 650x55B
そしてお待ちかね、この日みんなの注目の的だったシムワークスとパナレーサーのコラボタイヤ、THE HOMAGE(オマージュ)。
生産が追いついていないほどの人気商品だそうです。
公式にはチューブレス対応とはされていないけど、それはそれとして、これはチューブレスです。世界の半分はやればできるで回ってる。
グラベルキングよりも少し彫りの深いヤスリ目に鏃型の小さなブロックが連続するトレッド面。
そしてグラベルでの走りを支えるのがこのサイドに盛られた大きめのノブ。
Simworks homage 650×55b 初グラベルライド でした。
舗装路はそれなりに重い(転がりは悪くない)けどグラベル性能は狙い通…予想以上でした。
グラベルダウンヒルめちゃ速い。
アルテマウェポンですわこれ
サイドノブもしっかりしてるから無敵感ある。#simworks #swpanaracer pic.twitter.com/sf4m06760k
— たつぽん (@wondergeppe)
February 13, 2022
まじで速かった。あっという間に見えなくなった。
あの走りを見せられると2インチ超えのグラベルタイヤも普通にありな気がしてきた。
メインコンポ : SRAM RIVAL & FORCE
スラムの油圧でフロントシングルの構成。ゴールドチェーンがいかしてる。
ハンドルバー : Ritchey WCS VentureMax XL Blatte
末端が波打つ独特な形状のハンドルバー。
バックスウィープでリーチが短くドロップも浅め。グラベルでの下ハンヘの持ち替えがしやすそうでかなり良さげなフレアハンドル。
個人的にグラベルではとにかくドロップの浅いハンドルこそ正義だと思っています。
ツールボトル : Fabric Cageless Tool KEG
ダボ穴に取り付けたフックで固定するタイプのツールボトル。固定力がちょっと心配だったけど、グラベル下っても問題なし。
ただ何度も付け外しするうちに受け口が広がってしまうらしいので、頻繁に着脱するボトルには不向きなようです。
フロントバッグ : TOPO DESIGNS BIKE BAG
コロラドのアウトドアブランドのハンドルバーバッグ。
写真が悪くて分かりにくいけど三角形になっていてハンドル下のスペースにきれいに収まってます。
ハンドルバーに付けたライトやサイコンの邪魔にもならないし、これかなりアリでは??と今調べながら思ってる。
あとがき
ロードライクなジオメトリーとMTB並みののタイヤクリアランスを併せ持ったMidnight Specialで、55mmのタイヤを履かせて下りのグラベルをかっ飛ばす。圧倒的な「正解」を見せつけられました。
55mmって、インチで言うと2.1ちょい。
タイヤとシーラントで650×48bと比べて250gくらい重くなってるから1400gくらいのホイール履いたら相殺できるかな
— たつぽん (@wondergeppe)
February 13, 2022
極太タイヤを履くための軽量ホイールという選択。ありだと思います。
これだけエアボリュームあったらリム打ちもせんやろ、知らんけど。
おしまい
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