あんなに苦労して組み上げたカーボングラベルバイクD-309を半年経たずに割った絶望にドライブされて書いた雑な記事がなんでアホみたいなアクセス数あんねん人の不幸がそんなにおもろいか。
おもろいか。そらよかった。
ひとまず悪友モリビトがカーボンパイプ補修に長けたツテを紹介してくれるそうで、D-309はしばし故障車リスト入り。
じゃあその間の未舗装サイクリングをどうするか。
実は幸か不幸か、今回のメカトラとは全く関係なく、そろそろお披露目しようかと夏前から水面下で始動していた別のプランがあってな。
おかえり、マディフォックス。
ここ数年はグラベルサイクリングの第一線をJARIやD-309などのグラベルロードに譲り、娘とのサイクリングや日常の足として活躍していたARAYAのフルリジッドMTB、 MUDDYFOX MFB。
舗装路の重さはさておき、こと日本の未舗装林道に限ればこれに勝る獲物は無いんよ。
でもそんなマディフォックスにも実は一つだけ欠点があって、それはダボ穴の少なさ。
キャンプツーリングにおけるフォーク積載はもちろん、担ぎを含む山岳サイクリングでも前三角のスペースを確保するべくボトルは極力他所へ逃がしたい。
以前(5年前やと?嘘やろ)の東北ツーリングの際はクランプアダプタで対応していたが、どうにも格好が付かないし合成も不安なのでやはりちゃんとしたアイレットが欲しい。
ここ数年はそれも込みでリジッドMTBをフルオーダーしてみようかとも考えていたけど、マディフォックスがあまりにもカッコ良すぎるせいでこいつを超える自転車ってのがいくら考えても想像できなかった。
そこで愛するマディフォックスをより理想に近づけ強化するべく、近くのビルダーさんに頼んでダボの増設へと踏み切ったのだ。鉄はこれができるからいいよな。
作られる自転車はロード系がメイン。クロモリ×カーボンハイブリッドのかっちょいい一台は数年前に一度試乗させてもらったこともある。
あの落合さんが日本縦断で新記録出した時の自転車も実はこのモデルだったりする。
事前に電話で伺ったところ二つ返事で快諾してくださり、6月末に工房へ直接持ち込んでダボ穴の位置等を伝え、2週間ほどで施工完了。持ち込んだときの写真データが全部何処かに消えた。なぜ。
工賃はフォーク左右とダウンチューブ下へのダボ増設、それに伴うコンポの着脱工賃込みでおよそ1万5千円ほど。自宅ではなかなかできない工程なので大変ありがたい。
フォークラックやボトルケージが主な用途だが、ダボの位置はかなり悩んだ。
何を積むにしても基本的に荷重は低い方が安定するので目一杯下げたい。が、実はそう簡単にはいかない。
というのも、実はダボを備えた最近のフォークは、鉄もカーボンもその大半がフォークブレードが真っ直ぐなストレートタイプ。
たとえば同じクロモリでも先日購入したシングルスピードグラベルのVAPAHはこんな感じ。これならダボ位置はある程度自由に上げ下げできる。
一方でこのマディフォックスは見ての通りのベンドフォーク。ヘッド角にほぼ等しい角度で伸びたフォークがリムとハブの真ん中あたりからハブ軸に向けてアールを描くので、低めの位置にダボを3つ以上直線で並べるのは難しい。
また、ベンド部以下にダボを設けるとフォークラックにドライバッグやボトルを積んだ際にヘッドチューブよりも積載物が傾いてしまうので、積んだバッグなどがダンシング時に足に当たるなどの問題も考えられる。
色々悩んで考えた結果、多少の傾きには目を瞑ってでも重心位置を下げることを優先してベンド部より低いこの場所を指定させてもらった。10Lのドライバッグを積んでのダンシングでもギリギリ膝に当たらないことは確認済み。
こちらも可能な限り下げたいが、BB周りはフレームパイプの接合部が集中する場所でもある。ダボ増設の際の熱入れ等の影響も考えて、いい塩梅をビルダーさんにお任せしたところこの位置となった。
受け渡し時にも、「すぐにペイントしないと錆びますよ」と教えていただいたが、錆が浮いても直ぐに落とせば問題ないということだったので、ものは試しでちょっと錆びさせてみることにした。
いやごめん、嘘。普通に一雨浴びたら即、錆びた。でもこれはこれで味がある。
ちなみにこんなサビでも粗めの紙やすりで軽く擦るだけで多少の色残りはあるけど大半は簡単に落ちる。(上ヤスリ前、下ヤスリ後)
写真はフォーク横で撮ったが、試しにミスっても目立ちにくいダウンチューブ下でトライ
錆の上から塗っていいって書いてたけど、一応軽くヤスリがけをして、
刷毛で塗る。
多少の凸凹はあるが遠目には問題ない。重ね塗りもできるようなので、しばらく乗ってサビが浮いたりするようならやるか。
フォーク横はRawな感じが気に入ってまだ塗ってない。どうせまた直ぐ錆びるだろうけど、もうしばらく悩んでみる。
まさかシンクで水洗いする訳にもいかないし、勿体無いけど筆ごと捨てるか、と思った矢先、ふと最強のグゥーキンαの存在を思い出して使ってみたらそこそこ落とせた。
強力ディグリーザーとして超有能なやつなので、めちゃくちゃおすすめ。
おしまい
よう見ていけ。これがカーボンフレームの死に様じゃ。
昨日の続きな。
ちょっと見てほしい。どう思う、これ。
芸術的やんな。美しくすらある。
今さっき家帰ってきてな、風呂入って、ちょうどあがった頃に娘の寝かしつけ終わった嫁さんが起きてきてくれて、...
おもろいか。そらよかった。
ひとまず悪友モリビトがカーボンパイプ補修に長けたツテを紹介してくれるそうで、D-309はしばし故障車リスト入り。
じゃあその間の未舗装サイクリングをどうするか。
実は幸か不幸か、今回のメカトラとは全く関係なく、そろそろお披露目しようかと夏前から水面下で始動していた別のプランがあってな。
おかえり、マディフォックス。
泥狐解像計画
ここ数年はグラベルサイクリングの第一線をJARIやD-309などのグラベルロードに譲り、娘とのサイクリングや日常の足として活躍していたARAYAのフルリジッドMTB、 MUDDYFOX MFB。
舗装路の重さはさておき、こと日本の未舗装林道に限ればこれに勝る獲物は無いんよ。
でもそんなマディフォックスにも実は一つだけ欠点があって、それはダボ穴の少なさ。
キャンプツーリングにおけるフォーク積載はもちろん、担ぎを含む山岳サイクリングでも前三角のスペースを確保するべくボトルは極力他所へ逃がしたい。
以前
ここ数年はそれも込みでリジッドMTBをフルオーダーしてみようかとも考えていたけど、マディフォックスがあまりにもカッコ良すぎるせいでこいつを超える自転車ってのがいくら考えても想像できなかった。
そこで愛するマディフォックスをより理想に近づけ強化するべく、近くのビルダーさんに頼んでダボの増設へと踏み切ったのだ。鉄はこれができるからいいよな。
Macchi cyclesへ依頼
お願いしたのは山城を越えた先のギリギリ滋賀にあるMacchi Cyclesさん。macchi_cycles
macchi cycles(マッキサイクルズ)。 滋賀でクロモリフ&...
作られる自転車はロード系がメイン。クロモリ×カーボンハイブリッドのかっちょいい一台は数年前に一度試乗させてもらったこともある。
【22台目】Macchi Cycles Code 3 クロモリ×カーボンハイブリッド (2018)
あの落合さんが日本縦断で新記録出した時の自転車も実はこのモデルだったりする。
事前に電話で伺ったところ二つ返事で快諾してくださり、6月末に工房へ直接持ち込んでダボ穴の位置等を伝え、2週間ほどで施工完了。持ち込んだときの写真データが全部何処かに消えた。なぜ。
工賃はフォーク左右とダウンチューブ下へのダボ増設、それに伴うコンポの着脱工賃込みでおよそ1万5千円ほど。自宅ではなかなかできない工程なので大変ありがたい。
施工概観
フロントフォーク(左右)
フォークラックやボトルケージが主な用途だが、ダボの位置はかなり悩んだ。
何を積むにしても基本的に荷重は低い方が安定するので目一杯下げたい。が、実はそう簡単にはいかない。
というのも、実はダボを備えた最近のフォークは、鉄もカーボンもその大半がフォークブレードが真っ直ぐなストレートタイプ。
たとえば同じクロモリでも先日購入したシングルスピードグラベルのVAPAHはこんな感じ。これならダボ位置はある程度自由に上げ下げできる。
一方でこのマディフォックスは見ての通りのベンドフォーク。ヘッド角にほぼ等しい角度で伸びたフォークがリムとハブの真ん中あたりからハブ軸に向けてアールを描くので、低めの位置にダボを3つ以上直線で並べるのは難しい。
また、ベンド部以下にダボを設けるとフォークラックにドライバッグやボトルを積んだ際にヘッドチューブよりも積載物が傾いてしまうので、積んだバッグなどがダンシング時に足に当たるなどの問題も考えられる。
色々悩んで考えた結果、多少の傾きには目を瞑ってでも重心位置を下げることを優先してベンド部より低いこの場所を指定させてもらった。10Lのドライバッグを積んでのダンシングでもギリギリ膝に当たらないことは確認済み。
ダウンチューブ下
こちらも可能な限り下げたいが、BB周りはフレームパイプの接合部が集中する場所でもある。ダボ増設の際の熱入れ等の影響も考えて、いい塩梅をビルダーさんにお任せしたところこの位置となった。
錆取り&塗装
鉄のフレームに熱を入れるため、周囲の塗装をグラインダーで落とした後にダボが溶接される。受け渡し時にも、「すぐにペイントしないと錆びますよ」と教えていただいたが、錆が浮いても直ぐに落とせば問題ないということだったので、ものは試しでちょっと錆びさせてみることにした。
いやごめん、嘘。普通に一雨浴びたら即、錆びた。でもこれはこれで味がある。
ヤスリがけ
ちなみにこんなサビでも粗めの紙やすりで軽く擦るだけで多少の色残りはあるけど大半は簡単に落ちる。(上ヤスリ前、下ヤスリ後)
塗装
自転車専用品とかあるのかもしれないけど、特にこだわりもないので鉄部用と書かれた普通のペンキを買った。写真はフォーク横で撮ったが、試しにミスっても目立ちにくいダウンチューブ下でトライ
錆の上から塗っていいって書いてたけど、一応軽くヤスリがけをして、
刷毛で塗る。
多少の凸凹はあるが遠目には問題ない。重ね塗りもできるようなので、しばらく乗ってサビが浮いたりするようならやるか。
フォーク横はRawな感じが気に入ってまだ塗ってない。どうせまた直ぐ錆びるだろうけど、もうしばらく悩んでみる。
油性ペンキにもグゥーキンα
これは蛇足だけど、油性ペンキって専用の溶剤(洗い液?)がないと大変なことになるってことに、おれは塗ってから気付いてな。まさかシンクで水洗いする訳にもいかないし、勿体無いけど筆ごと捨てるか、と思った矢先、ふと最強のグゥーキンαの存在を思い出して使ってみたらそこそこ落とせた。
強力ディグリーザーとして超有能なやつなので、めちゃくちゃおすすめ。
おしまい
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