ヒラメのマルチプレッシャーアンカーをカーボンフォークに使ってみたら

レビュー
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DAVOS D-309を導入する前から懸念していたことがあって、それは悪路走行時に頻発するというステムのガタ。


以前からTwitter上で何件も事例を見ていたし、購入したショップの方も「DAVOSで未舗装路行く人はだいたいみんなガタ出てる」とのことで、ガレたグラベルを好む自分の用途を考えると何かしらの対策は必須。

そこで店の人におすすめされたのが、ヒラメのマルチプレッシャーアンカーでした。


製品概観


フロアポンプのカムで有名なヒラメが作るアンカー。対応サイズは1″~1-1/8”で、実物は小ぶりながらも手に持っただけで精度の高さが伝わる、「おとこのこがグッとくる」タイプのやつ。

IMG_0906 EDIT.
DAVOS純正のアンカーと比較してみると、実はフォークコラムとの接触面積は実は純正品の方が広い。ただ、これまで数多のガレ道を下ってきて何の問題もなかったFUJI JARIのプレッシャーアンカーはDAVOSと構造は同じながらさらにもう1スパン接触面積が広いものが採用されていた(ごめん写真撮ってない)ので、固定力不足はその差が原因か。

取り付け

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HIRAMEマルチプレッシャーアンカー取扱説明書

装着方法は公式のマニュアルがあるのでそれに従えばよいのだが、規定トルクの記載がクロモリ製コラムについてしか書かれていない。ただ、HPの方には注意書きで
カーボン製コラムのフォークにご使用の際は、締め付けトルクを適度に調整してご使用ください。 トルクをかけすぎると破損の原因となります。 また、カーボン繊維を傷つけないようご注意ください。-https://www.kuwahara-bike.com/hirame-multi-pressure-anchor
とあったので、これを「ええ感じにアレして」、と解釈して手ルクレンチの感触に頼ることにした。



コラム内に付属のスペーサーで一定の深さまで押し込んでから6mmアーレンキーで樽状のアンカーを押し広げていくのだが、正直言って感触は「ヤバい」

設置面積が狭い分、コラムのカーボン層への面圧も高く、強度的には当然鉄のアンカーの方が強いので、自分の指の感覚に間違いがなければおそらく多少なりともコラム自体にめり込んでいる気がする。指先の微妙な感触を頼りにビビりながらメリッと行く寸前と思しきところで手を止めた。


そして実はあとから不安になって、仮組み後に再度つけ直した。仮に一度目でコラム内部が凹んでいたら2度目はもっとヤバいかと思ったが、特に違和感もなかったので同じように感触を頼りに締め直す。

いずれにしてもそれほど強い力では締めていないので、これでガタが出るようならもうすこし増し締めするつもりだったけど、その後ガレたグラベルを飛ばしたりキャンツー装備のフロント積載で砂利を攻めてもガタやズレは一切発生していないので、おそらく「ええ感じにアレ」できたということだろう。たぶん。

自分は大丈夫だったけど…

で、今ここまで書いてふとTwitterで「ヒラメ アンカー」で検索かけてみたら、見知ったフォロワーのガチの有識者たちがこんな会話をされていた。


くそっ、見るんじゃなかった!!

いやまあ正直予想通りというか、感触としてはかなり危ういものがあったので驚きはない。

不安になってコラムを確認してみたがひとまず見た目にも以上はなく、ステムもスムーズ挿入でき致命的な変形は無さそうなのでとりあえずなにか問題が出るまでは継続使用してみる。

自分の場合はすでにポジションが固まっていてこれ以上コラムカットしたりステムの高さを変えることも(今のところ)無いのでまだいいが、ポジションの出ていない段階で何度もアンカーを動かす可能性がある場合は別のトップキャップ一体型やプラグ型のアンカーなども考えてみたほうがいいかも知れない。

おしまい



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