【きゃんつー集い】DAY2 豪雨、雷鳴、品又峠

サイクリング
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前回からの続き

【きゃんつー集い】DAY1 旧北陸線隧道群と廃道サイクリング

 

集いの朝

昨日の夜はテントに潜り込んでからの記憶は一切ない。とても良く寝れた。

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何はともあれまずは飯。すでに日差しは相当な強さ、テントの夜露もあっという間に乾いていく。

 

そして始まる自転車談義

お互いの得物に乗り合いっこしたり、

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JARIに乗るみやたさん。自分の自転車が走ってるところを見るのって新鮮でいいな。

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みやたさんのCozmoに乗るエリグチさん

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荒ぶる主宰

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フレーム素材もコンポの時代も積んでる荷物もてんでバラバラ。全部正解。

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名残は尽きねど、いざ旅立ちのとき。

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またどこかで。達者でな。

あるものは北に廃道を抜けて栃ノ木峠を目指し、あるものは南へ琵琶湖畔を行き、またあるものは地元サイクリストから仕入れた情報をもとにすぐ西のグラベルを目指す。

さて、おれは…

 

出発

再び始まる一人旅。

走り出してすぐ、今日も良さげなトンネルにぶつかる。

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蘇る数年前の記憶。

あれは悪友モリビト&鯖さんとの初めてのサイクリング、守山を出発した朝を最後に日が暮れた余呉までの190km、ついぞ一度たりとも琵琶湖を視界に収めることのなかったビワイチ(概念)で通ったトンネルだ。

 

あれからもう5年嘘だろ…

と、写真を撮っていると後ろから岐阜を目指すたけひーさんがやってきた。昨日の買い出しの時点で脚力の違いは火を見るより明らかだったのでお先にどうぞと、二度目のバイバイ。

 

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八草(はっそう)トンネル

旧道の八草峠も行ってみたいが、担ぎ込みのいいルートが引けそうなので、楽しみはその時に取っておこう。

しばらく行った道の駅で、またしても追いついたたけひーさんといっしょに少し早めの昼飯。

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ざるそば(大)

つゆまで一滴残さず水分&塩分補給。うめぇあ。

品又峠へ

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たけひーさんと今度こそ3度目のお別れを済ませ、満ちた腹を括って今日のメイン、品又峠へと向かう。

それにしても暑い。大阪都市部の灼熱に比べれば遥かにマシとはいえ、直射日光の刺突力は容易にお肌の耐久限界を超えてくる。

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幸い天然のシャワーエイドには事欠かないのでこまめにずぶ濡れ。

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このあたりは湧き水が豊富で水量も水温も一級品。首筋から頭にかけてダイレクトに浴びる。ガンギまる冷たさ。最高。

水場の先あたりから、いよいよ本格的な上りが始まる。

この品又峠、標高約1000mちょいでこのあたりでもそこそこ高めではあるのだが、それ以上に斜度がエグい。

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伝われ。

後半5kmは平均勾配10%、ラスト2kmは20%超えが連続する。重装備サイクリングには少々キツすぎる。

どうせ誰も来ないのだから、嗚咽も悪態もつけるだけついてインナーローでノロノロ進む。

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朽ち果てたレンタルスキーショップを越えたあたりからは舗装も荒れ始め、まもなく廃道と化すも、斜度は一向に緩まる気配はない。

だが、この峠を越えれば向こう側はスキー場。気持ちよく開けた景色が拝めるはずだ。そう信じてペダルを踏む。

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踏む。

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…ふむ。

曲がりなりにも続いてきた舗装が、突如謎のロータリーを描いて終わった。舗装が、というより道そのものが無い。

正確には尾根筋手前側を北に伸びる林道があるが、今行きたいのはこの尾根の向こう側だ。

再度地形図を確認する。余裕で圏外だが、こんなこともあろうかと事前にキャッシュを獲得しておいたのだ。

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ほらみろ、ちゃんと道は繋がって…

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繋がっ…

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そんなことある!??

 

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そしてここまであえて気がつかないふりをしていたが、どう見ても雲行きが怪しい。なんならすでに雷鳴の重低音が聞こえる。

とはいえピークはほんの目と鼻の先。がさんばらに目を凝らすと、人か獣かいずれのものかは知らないが道と呼べなくもない踏み跡を見つけた。

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迷っていても仕方がない。行くしかない。

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まったくやれやれだぜ!!!(楽しい)

フル装備の重い自転車をヒイコラ言いながら担ぎ上げ、スキー場の開けた斜面に出ると…



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まさにバケツを引っくり返したような大雨。

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あとから見た雨雲レーダー。やっぱり紫だったか。

幸い近くにスキー場の廃材置き場のようなプレハブ小屋を発見。はじめは庇に隠れてやり過ごすつもりだったのだが、雨はともかく雷が凄まじく、ちょっと中にお邪魔することに。

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屋根さえありゃあこっちのもんよ。

閃光と同時に腹まで響く轟音、それが何発も何発も続く。怖いっちゃ怖いが、好きか嫌いかで言えば大好きだ。もし選べるならおれの人生の最期は落雷一発でキメたい。それくらい好き。

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夏のスキー場の片隅、プレハブを叩く豪雨と揺らす雷鳴。廃材の上に胡座をかいて持ってきた小説を読みながら次の落雷を待つ、あまりにも贅沢で優雅な時間。これを幸せと呼ばずなんと呼ぶ。出来すぎている。完璧だ。この日のサイクリングはここに完成した。

一時間弱降り続いた雨が上がり、また日が差す。ずっと雷雨でいいのに。

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斜度25%のスキー場を真っ直ぐ下るグラベル、油圧ブレーキの限界が試される。

スキー場を抜けてからは、米原方面へ向けて南下。

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伊吹山を北から眺める。この景色が見たかった。

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米原まで市街地を走るのが煩わしかったので、近くの近江長岡駅でゴール。

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ホームから振り返ると、伊吹山に雲が。さっきの雨はここからどう見えていただろうか。

 

いいサイクリングだった。

おしまい

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