京都市内から見て南西に位置する標高924mの大きな山、愛宕山。
東北の比叡山と対をなす信仰の山へと自転車担いで登った記録。
出発

快晴の長岡京から老ノ坂トンネルを抜けるや否や霧の中。知ってた。

得物はJARI。本当は650Bを試したかったんだけど、厄介な問題が発生したので700cで継続運用。
府道362→363号

京北トンネルができて暫く経つけど、学生時代に走り倒した栗尾峠の記憶がこびりついてて未だにアップデートされていない。
京北の街を眼下にサンダイコーへ下るあの道のがもはや過去のものになろうとは。
林道田尻谷線 田尻廃村跡へ

さあ行くぞ。


画面では黄色みが強く見えるけど、実際はもっと赤々しいオレンジだった。

真ん中の道を行くとすぐ舗装が消えた。

これもいつぞやの台風の爪痕か。


差す陽は鋭く、なお暗い。
この先は廃村田尻。
役目を終えた道の美しさよ。

尾根筋への担ぎ上げ



登山靴のようなナリをしているが、れっきとしたシマノのビンディングシューズ。
2年ほど前に廃盤となっており苦労したが、なんとか新品を手に入れることができた。
GORE-TEX製で渡渉もお手の物。そして何より温かい。

といっても斜度はゆるくのんびり散歩気分。

すこぶる快適で最後まで肩の痛みとは無縁だった。


走りにくいし風情もないが、オフロードバイクもよく通る道なので路面の保護のためだろうか。
首なし地蔵〜愛宕神社

グラベルをしばらく行って愛宕山への登山道入り口に到着。
有名な首無し地蔵とご対面。鮮やかな花にホッとする。
『愛宕山 首なし地蔵』で画像検索すると、どの写真にもきれいな花が活けてある。
首を切っても地蔵は死なず。廃仏毀釈破れたり。
ちなみに宿那鬼も死なない。タロウも死なない。エンマーゴは死んだ。ウルトラマンの話です。

愛宕山へもなだらかな稜線をトレース。
日曜日なのでハイカーが多いかと思ったが全くそんなことはなく。
担いでは乗り、また担ぎ。
チェストマウントを使ってみたけど、乗車時の角度を間違えてて前が見えない。無念。

下手にロープに頼らずに姿勢よく登ろう。


やっぱり御所はでかいなあ。

階段下に自転車を置いてお参りすることに。 不揃いな石段が山に馴染む。
幅も高さもまちまちだから一歩一歩に気を遣って登る。
そこにリスペクトがある。



旧愛宕スキー場跡




特にこれといった遺構は無く、今は広葉樹がまばらに生えた少し不思議な雰囲気の漂う静かな雑木林。
自転車で木々の間を走り回ってみる。
標高900m、枝葉を踏む音、風の音。

癒せ。人間は露のごとし。癒せ。風は嵐。癒せ。 太刀持て癒せ。
稜線サイクリング

傾斜は穏やかで道幅も広く木の根を踏み越えずんずん走る。
楽しくないわけがない。


どうやら反射板っぽい。
調べてみると旧国鉄の通信回線施設だそうで。

まさにこんな道を走りたくて地形図とにらめっこしていたので感慨もひとしお。

時間は14時半。愛宕神社からここまで、誰ひとり合わない。
山頂から先は徐々に斜度が厳しくなる。
落ち葉を掻き分け斜陽の稜線を下る。

思いっきり深呼吸してみたり、目をつぶってひたすら遠くの音を聞いてみたり、揺れる枝を平衡感覚がなくなるまで見つめてみたり。
平時、街中で「まともな社会人」やらされて溜まる生き物としてのストレスって、根本的にはこういうことでしか処理できないんだよな。
誰もいない場所でひっくり返って土と空に沈む時間が人生には絶対に要る。
気がつけば1時間近くボーッとしていた。身体は冷えたが、心はとても軽くなった。
夜が来る
のんびりしすぎて日が暮れそうだ。えらいこっちゃ、まだもう一山越えたいのに。


迷ってる時間がもったいない。GO!!

これ越えたら温泉…これ越えたら温泉… pic.twitter.com/4UmTCfum1u
— やくも (@wartori621)
December 11, 2021
山の向こうの残光を追って、最後は日吉ダムの温泉で一風呂浴びて帰路についた。
いいサイクリングだった。
おしまい
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