暑かった。それはもう、半端なく暑かった。

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あまりの暑さに頭をやられ、向かった先は岐阜でした。馬鹿じゃないの。

 

もちろんこんな気温の中、バカ正直に真っ昼間に走っていては比喩でも何でも無く死んでしまいます。

そこで出発は仕事が終わって家に帰り夕飯食べて一眠りした23時。走りなれた100km圏内を終電輪行でワープ。

 

米原駅についたのはAM1:00。

終電後の閑散とした駅前で輪行解除。こんな夜更けに自転車組立ててるだけですでに暑い。おかしい。

 

米原からはひとまず北上。今回のルートは前半100kmは過去に何度も走ったことのある道。

ビワイチルートの少し外側を余呉湖まで北上、365で栃ノ木峠を超えて…

さあ普通に行けばそのまま365をまっすぐ越えて福井まで行ってしまうとこだけど、ちょいまち

米原 R365 九頭竜ダム 白川郷 金沢 避けろ太陽 ドラキュラライド ライド Strava

R476との合流地点を左折し、長い木ノ芽峠トンネルに折り返す。しばらく南下して北陸道の下をゴニョゴニョっと抜けながら進むとそこには…

 

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Brilliant… 

 

国内で一番好きな道を上げろと言われたらまっさきにここが浮かぶ、福井県道207号今庄杉津線。

もともとは旧北陸本線、つまり国鉄時代の電車が走った歴とした線路だったところ。当時国内最長を誇った北陸トンネル開通で鉄道用としてはお役御免となり、今は単線の軌道がアスファルトで舗装された、知る人ぞ知る廃線マニア垂涎の隧道群として残っています。

 

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奥から吹く風が冷たくて、その存在感に身が竦む。

 

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美しい… 当時はSLが煙を吐いて走ったトンネル。

当時の煤煙が染み込んでいるのかも。

 

この道を初めて通ったのは10年ほど前、はじめての自転車野宿旅で京都を出発して敦賀で一泊してからの二日目だった。

国道8号線の交通量の多さに辟易し、杉津(すいづ)の村から急登で駆け上った先に突如現れたこの道。他の道とは明らかに違うスケール、重く冷たい空気感。当時は廃線跡などとはつゆ知らず、この佇まいに圧倒され、ただただ痺れるほどに感動しながらいくつものトンネルを抜けていった。

それ以来、敦賀ー越前間をはしるときは必ずここを経由する。自分にとって聖地巡礼みたいなもの。

 

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暑い夏でも冷えた石の壁から伝わる重い冷気。天井から滲み出た水が頬に当たる。反響するチェーンの音と、暗い風の音。一定間隔に掘られた待避所の暗闇の奥にあるなにか。

朝の5時、一人。だれもいない、だれも来ない。最高だった。

 

 

越前市に抜け、進路を東へ。大野市から九頭竜湖へ向けて徐々に標高を上げる。

この頃にはもう太陽が容赦なくて、サングラスかけてても眩しいほど。

普段ならなんてことない上りも慎重にペース走行を意識して走る。ほんの少しの負荷が、即ダウンに繋がる暑さ。心なしか心拍も早い…暑い…熱い…

この感覚はポケモンの毒状態に近いかもしれない。もはやウェアや工夫でどうにかなるレベルを超えていて、一歩進めば確実にダメージを受ける。

それは、血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ…("血をは”までで予測変換でてきて笑った)

 

でも、だからこそ輝くものもある。

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  "I live, I die, I live again!!”    

谷合の廃墟の軒先に命の泉が湧いていた。美しい水量。

ダイレクトに頭から被る。オーバーヒート仕掛けの頭の電源が一瞬切れて、再起動。ここまでの疲れが吹っ飛ぶ冷たさ。

熱い日も捨てたもんじゃないな…と、この瞬間だけは思った。

 

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直前にあった豪雨の影響か、すごい量の流木。

これ後処理どうするんだろう。

 

九頭竜湖へたどり着いたのがお昼前。気温は35℃。もうだめだ、もう限界だ。ここから先は人間が行動していい領域じゃない。

ということで、下調べしておいた温泉へ。

まだ人も少ない露天風呂をほぼ貸切で堪能する贅沢。

徹夜で走ってきたのでいい感じに眠い。計画通り、休憩室の隅っこをお借りしてガッツリお休みモードに入る。

30℃切ったら起こして。

おやすみ。