SRAM RED eTap 長期レビュー

TCRの導入に伴いひとまず一線を退いたオーダーフレーム EXTAR PROTON。そのメインコンポとして使い倒したSRAM の初代 eTapについて、総括的なレビューをしてみようと思います。

 

eTap ざっくりレビュー
  • シマノコンポとの互換性は一切問題無し
  • シンプルな見た目はクロモリフレームにこそ合う
  • 4年使って変速不調、誤作動は一度だけ
  • アルテグラDi2との比較ではフロントの変速速度差が歴然

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すでに後継モデルのAXSが発売され11速の初代eTapは終売となっていますが、TCRに導入した最新のDi2との比較なんかも交えて気づいたことをまとめておこうかと。

ほないきます。

シマノコンポとの互換性

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エクタープロトンでは変速機構以外はR91世代のデュラエースを採用しました。理由はかっこいいから。性能は二の次。

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シフターと前後のRDを除いたその他のコンポ(ブレーキ、クランク、スプロケ、チェーン)はすべてシマノ製ですが、変速性能もブレーキングも全く問題ありませんでした。

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強いて言うならブレーキキャリパーとシフトレバーの剛性が釣り合っていないというか、シマノのSTIに比べてSRAMは明らかに安っぽくブレーキを握ったときに多少レバー側が撓んでいるような感触があります。
とはいえブレーキがデュラエースということもあり制動に不安が出るほどでもないのでフィーリングの問題。

 

変速性能

一口に変速性能といっても評価が難しいので、ちょっといくつか切り口を分けてみます。

操作性

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左右で一つずつのシフトスイッチ。それぞれ単体で押すとリアが上下し、左右同時に押すとフロントが変速。

左右2つずつ合計4つ(フード上まで入れると6つ)スイッチがあるDi2と比べると圧倒的にシンプルで、個人的にはeTapのほうが断然好みです。Di2に比べてスイッチが大きく操作が楽。特に冬場厚手のグローブを付けていても誤操作する心配がないのが◎。

左右同時押しのフロント変速も慣れればほぼ反射的にできるので問題無し。唯一不便なのはロングライド中、片手で補給食食べながら走っているときに急に斜度が上がったりすると対応できないことくらいかな。

 

確実性

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変速の確実性は前後ともに高く、シフトボタンを押したのにチェーンが上がらない/落ちない!ということは4年使ってたった一度だけ。(その一回が寒霞渓のドギツい坂で来たもんだから印象に残ってる。原因は不明。すぐ治った。)

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こんなグラベルに25cタイヤで突っ込んだときも、それほどスピードは出してないにせよ振動で変速が阻害されることはありませんでした。

 

変速速度

欠点があるとすればここ。上述の通り、変速自体は前も後ろもきっちりしてくれるんだけど、問題はそのスピード。特に最新のDi2と比べてしまうと明らかに数段遅い。

リアはまだ許容範囲というか、一瞬のラグは感じるけど特にストレスは感じないレベル。それでも完璧に調整の決まった紐変速よりはわずかに遅いって感じ。

問題はフロントで、これはもうDi2と比べると雲泥の差。

eTapは単純にフロントディレイラーが動いている(ウィィンって音がしてる)時間が長い。

 

で、こっちが新型アルテグラのFD-R8150。今テキトーに撮ったからブレが酷くて申し訳ない。

ペダル回してないからわかりにくいかもだけど、羽が動いてるときの音の差に注意して聴いてほしい。eTapが「ウィィィン」ならアルテグラは「ウィッ!」で変速が完了してる。

実際乗ってみるとこの差はすごくて、eTapはそれこそ「ドッコラショ」って感じでフロント変速をする際はちゃんとトルク抜いてタイミングをあわせる必要があるけど、新型のアルテグラはよっぽどの斜度でもない限りほとんどトルクを気にする必要もなく一瞬で変速が完了する。

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eTapにだけ乗ってたうちは不満なんて感じてなかったけど、一度新型Di2の速さに慣れてしまうとあまりの変速速度の差にめちゃくちゃ違和感がある。自分はのんびりロングライドでしか使わないのでまだいいけど、おそらくヒルクライムや競技などタイムを気にする人には致命的な差になるんじゃないかな…

このあたりはまたアルテグラのレビューで詳しくまとめてみたい。

 

無線(フルワイヤレス)であることのメリット

外見

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もう見たまんまの話なんだけど、個人的に最大のメリットはハンドル周りのシンプルさ。これに尽きると思う。

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特にホリゾンタルのクロモリフレームに合わせたときのスッキリ感は最高。

ハンドリングの良さとかフロントバッグと干渉しないとかはおまけみたいなもん。

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ディレイラー周りを見ても、バッテリーまでの配線が飛び出るセミワイヤレスなDi2と比べてフルワイヤレスのeTapのほうがよりシンプルで良き。

 

メンテナンスが楽

シフトワイヤーの取り回しや寿命を気にする必要が無いのは想像以上にストレスフリー。

特に内装式のフレームではブラックボックス化してしまいがちな内部配線を半分にできるだけでもラブルを大幅に減らせる。

位置さえきっちり合わせればポン付けで動いてくれるので組付けもめちゃくちゃ楽。全バラシへの心理的な抵抗が減って気軽にオーバーホールできることで結果的に自転車全体の性能の底上げにもなっていた気がする。

 

バッテリーについて

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前後のディレイラーに直付されるバッテリー、一応公式には1000km持つとのこと。

自分の場合は毎日の通勤で使いながら、月に一度程度のロングライドの前に充電という運用で特に不満なく使えていました。ライド中にバッテリーが切れたのは、空になるまで使ってみようと意図的にやったとき以外は一度も無し。

きっちり記録を取ったわけではないけど、4年使った終盤もそこまで容量が劣化している感じはありませんでした。

レバーのボタン電池

レバー側はおなじみボタン電池のCR2032で動いています。3年半ほど使って片方がバッテリー切れしたので交換しました。

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詳細はこちら


 

あとがき

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最新鋭のTCRの導入に伴って一時戦線離脱となったエクタープロトン。フレームは今後機械式コンポで組み直すつもりですが、eTapはここでお役御免。新たな持ち主の元へ旅立っていきました。

相対的な性能で比較すると最新のDi2が遥かに上回ってるのは間違いない。変速速度は言わずもがな、アプリやガーミンとの連携やスイッチ割当の自由度などなどできることは色々増えてて技術の進歩を如実に感じるところではあるけど、絶対的にみて悪いコンポでは無いし無線変速自体ののメリットは十分享受できるので、今からでも中古で買って11速バイクを無線化してみるのも悪い選択ではないと思います。

おしまい