注文住宅で家を建てるにあたって、ロードバイクやMTBを外から直接自室に乗り入れることができる土間付きの書斎を造りました。
設計にあたってはネットで自転車を屋内保管している新築事例を山ほど読みましたが、それどう見ても自転車がピカピカに綺麗な前提で作ってるよな???という実例も多く、「やぁローディーの皆さんはきれい好きなんどすなぁ」という感想しか無かった。
結局ピンとくるものがほとんどなく、何かを参考にしたと言うよりはほぼイチから考えたような気がします。
同じように新築やリフォームで自転車部屋を考えているサイクリストの助けになれば幸いです。
自転車が置ける土間付き書斎
まずは構造をざっくり紹介。
自転車を玄関じゃなくて自室に置いた意図も色々あるんだけど、書き出してたらキリが無いのでとにかく今回の記事では実際の様子を観てください。質問とかあれば随時コメントでどうぞ。
間取り
約5畳の書斎に一畳ちょっとの土間スペースを作ってそこに勝手口をつける。骨組みとしてはこれだけのいたってシンプルなもの。
もちろん広けりゃ広い方がいいけど、家全体の機能と家庭内でのパワーバランスを考えた時、自分の趣味に割くことが許される占有面積としては十分贅沢が過ぎる。妻と娘に感謝。
土間スペース
土間スペースは図の左上の青いゾーン。サイズはいろいろ悩んだ末に1800×1000に決定。
奥行きがもう少し広ければ整備がしやすいんだけど、現状でも床上が入り口から土間下がりまで120cmちょっとしかないのでここはトレードオフ。
土間部分は床から30cm下げてます。ここは腰掛けたときにしっくり来る高さで決めました。
部屋の床はメーカー標準の無垢材だけど、土間部分はフローリングマットに。前の賃貸では自室の隣が寝室で、工具を落とした音で幼い娘の目でも覚まそうものなら妻からの鉄拳が飛んで来るめちゃくちゃスリリングな環境だったので…
出口に向けてわずかに勾配を付けて水洗いできるようにする案もあったけど、いちいち自転車を洗わずに済むように、というのも土間化の狙いの一つだし、ズボラな自分がわざわざ外からホース伸ばしてきて部屋の中で水撒くか?というと答えはNOなので結局フラットでいきました。
スタンド : ミノウラ バイクタワー 25D
自転車の固定には前に住んでいた賃貸で使用していたミノウラのバイクタワーを継続使用。
壁にアームスタンドを直付しようかとも思ったのですが、自転車によってホイールベースやフレーム形状がまちまちで、今後どんな車種が増えるかもわからないので汎用性の高いこちらを使用することにしました。
突っ張り棒が当たる天井部分は補強を入れてもらっています。
ちなみにこのバイクタワーの取り付け上限高が2700mm。家全体の標準的な天井までの高さが2400mmで土間下がりが300mmとギリギリだったので、余裕を持たせるためにこの書斎だけ天井の高さを50mmさげて2350mmに設定しました。
勝手口扉 : YKK APW 勝手口ドア
外との出入りはYKK APWシリーズの勝手口ドアを採用。
自転車の出し入れを考えると引き戸が良かったけど、断熱・機密性を優先してこの形になりました。自転車の横幅を極力壁際に収めるために、ドアの位置は限界まで手前に寄せています。
またこのドアはアームストッパーが付いていて普通に使えばフルオープンしても80°までしか開かないという致命的な欠点がありそのままでは自転車の出し入れが非常にやりにくい…
とはいえ断熱性を考えると他にいい選択肢もなく、結局自分はストッパーを(自己責任で)外すことにしました。風が吹くと煽られるのでなにかいい方法は無いかと思案中…
収納 : ニトリ 突っ張りシェルフ アルゴス
自転車用のバッグを置いているのはニトリの天井と床に突っ張り棒で固定するタイプのラック。
後日詳しくレビューしますが、背板が無いため見た目以上に収納容積が広くめちゃくちゃ気に入っています。サイドの金網&フックも秀逸。
書斎部分
部屋の奥には幼い頃から愛用している勉強机と適当なサイドデスク、背面に本棚。ヘッドホンとかアンプとか、ここも色々仕掛けはあるけど割愛。
机奥側の壁はOSB合板を採用しました。地図やポスターをピン留めしたりしてエエ感じにできるかと思ったけど、装飾センスがなさすぎて結局まだなにも活用できていない。
大きな白地図を貼って走ったところを赤線引いていくとかやったら楽しいかも。
部屋の窓は小さめに。自室は「籠もる」ための場所なので窓なんてなくても良かったのですが、建築法上それは許されていないようで、仕方なく机に向かう際に視界から外れるようすべり出し窓を高所に設けました。
あとがき
今回書いたのはほんの一部で、実際は土間スペースにしても自転車の起き方にしてもかなり細かい調整を入れています。そのあたりは今後また別記事で書いていきたいと思いますが、引き続き気になった点や疑問点あればコメント↓なり質問箱なりでお気軽にご質問いただけると記事が書きやすくて助かります。
つづく
コメント