11月最後の土日、地元関西ではフォロワーのそれあれ?さんから誘われて連日のグラベルグループライドが企画されていた。一度は参加表明したものの、いろいろあって事前に決まっていた妻の趣味仲間との北陸旅行の運転手役を優先することに。(直前にすんませんでした…またいつか…!)
週末妻子友人石川旅行
然!!!!
我運転役故友人誘乗砂利会不参加悲悲……
我交渉努力結果現地於単独別行動許可!!!!!!!!自転車積込可!!!!!!!!冒険可!!!!冒険可!!!!!!!!!!
— やくも (@wartori621) November 28, 2025
石川までの片道3時間半の運転と引き換えに、妻の温情(あるいは厄介払い)で自転車の積み込みと現地での別行動が許可され、急遽一泊二日の北陸サイクリングが幕を開ける。
ひとまず地形図をざーっと眺めて、これまで培ってきた勘と嗅覚を頼りに良さげな林道に当たりをつけ、RwGPS上でザザッと線を引いてeTrexに.gpxをぶち込んだ。
即席のルートなので地理院地図上での実線(軽車道)ベース。等高線をざっと見た感じ担ぎもなさそうなので、前三角はをボトルとフレームバッグで埋め、予報は晴れでも必須のWinWing2を装備した標準的なグラベルツーリング仕様。
補給地の確認もできていなかったので不要かとは思いつつボトルは2つ。DT下には安定のEliteVIPケージでツールボトルを配置。
一泊二日になるのでアピデュラのサドルバッグには替えの下着と充電器、朝晩の冷え込みに備えてレッグカバーを詰めた。
妻はこのあと街の名を関する大企業とCFRPの棒切れを振り回して羽つきで一戦交える予定だが、おれはといえばCFRPの愛車にまたがって街に妻子を置き去りに山へと消えることになる。夫として、親としてそれはどうなんだという声に関しましては、貴重なご意見誠にありがとうございます。
R416からr109で大日川ダム方面へ
寒さが堪える時期になってきたが日差しはまだ温い。
短いがいい雰囲気の隧道。のんびり口笛でも吹いていきたいところだったが、まだそれほど身体も温まっていなかったので先へ。
もちろん今はまだ雪なんかない。
スキーは大の苦手だし、原色ウェアの人間で混み合う雪のスキー場なんて明確に「嫌い」といえる場所のひとつなんだけど、雪と人さえいなければこれほど心安らぐ場所はない。潰れていればなおよし。
いいね、たまらん。
これだけの建物や舗装を山中に敷き詰めておきながら、今ここにいるのは自分だけ。
広い駐車場のど真ん中、日で温まったアスファルトに寝そべって空を見てから目をつむり耳をすませば、聞こえてくる音の響き方にもただの山では感じられない不自然な違和感があって、そのまま息を吐き出すとまぶたの向こうの光が揺れて次第に平衡感覚と重力が変調し、浮かんでるような沈んでるような、止まってるような加速してるような、なんとも言えない多幸感。
山中の廃スキー場のど真ん中で寝転がってるだけでこれだけトべる自分の健やかさが誇らしい。え!??これ一錠で自宅でお手軽に???買います!!!!
鳥居のような赤いスノーシェッドを通り抜けた先の変電所の角を曲がるとすぐにグラベルイン。林道鷲走岳線が始まる。
のっけからの洗い越しからも分かる通り、とにかく水の多い林道で体感登坂の半分くらいは流水路と化している。
夏に来たら最高だが、あいにく今気温は一桁台。ケツはWin-Wing2が守ってくれるから良いとして(Win-Wingはいいぞ!)、前輪からの飛沫が足に堪える。

訳:通っていいよ。
南向きに登る流水路は真ん前からの日差しを浴びてギラギラとホワイトアウト。サングラスをしていても目に厳しい。
この頃はまだススキを愛でる余裕があった。まだ。
標高を上げると今しがた越えてきた山の向こうに日本海がのぞく。
峠の少し手前に足ぶらで眺められる特等席があったので小休止。路肩の木にiPhoneを挟んで動画から切り抜いたが、どの瞬間をキャプチャしても絶妙に間が抜けていてカッコ良くならないのが悔しい。
平成10年竣工。それほど古い道ではないようだ。
斜度はそれほど急になることもなく、淡々と登ってたどり着いた峠を越えて稜線を回り込んだ先に見えたのは…
雪の白山! 11月にはもう雪が積もるのか。
雪が積もっているの1800mほどから上だろうか。一週たってこれを書いている今日12月7日には京都の花背峠にも雪が積もったらしいから、丁度標高1000mほどの鷲走ヶ岳も自転車で走れる最後の週末だったかもしれない。
ここもまた景色が良かった。
白む白山系とダム湖を眺めながら下る。峠の反対側も相変わらず流水量は多いが、そのおかげか岩の角が取れてパンクリスクの低そうなちょうどいいがれ具合。周辺にもまだまだ良さげな林道ありそうだし、北陸でグラベル合宿するならここは第一候補だな。
樹上から視線を感じると思ったら赤い顔が覗いてた。おうなんじゃワレ。
林道を越えて手取川ダムへ。丁度堤の上あたりに降りるのかと思いきや、斜面が急で道が付けられなかったようで一度下って登り返すこととなった。
ダム横のトンネル内には天端道路までの分岐。が、関係者以外立入禁止となっていた。残念。
途中の橋で国道と反対側へ渡ったが、こちらも崩落のため通行止めの案内があったが、自転車は行けそうな気配だったのでGO。
車が通らなくなって久しいようで、油断したサルの群れや狐までもが走り回る獣たちのテリトリーに鳴っていた。
おまえらは別にいいけど熊だけは出るなよ…とノロノロ走っていると、間抜けな背中が自転車の前をトコトコと走り出した。一瞬タヌキか?とも思ったが、振り向いた面を見ると鼻が長い。
そのまましばらく先導した後、あろうことか追手の眼の前で自分のねぐらであろう路肩の岩穴に潜り込んで行くではないか。
ルート
普段のサイクリングでは事前に地形図を読み込んでルートを練るのが楽しみのひとつなのだが、今回は決定が前日ということもあって細々した下調べをしている時間はない。ひとまず地形図をざーっと眺めて、これまで培ってきた勘と嗅覚を頼りに良さげな林道に当たりをつけ、RwGPS上でザザッと線を引いてeTrexに.gpxをぶち込んだ。
装備
得物はNESTO の万能CX車、CLAUS PRO(改)。650BホイールにSOMA CAZADERO 50mmを履かせている。これ今の自分にはめちゃくちゃ良いタイヤ。
即席のルートなので地理院地図上での実線(軽車道)ベース。等高線をざっと見た感じ担ぎもなさそうなので、前三角はをボトルとフレームバッグで埋め、予報は晴れでも必須のWinWing2を装備した標準的なグラベルツーリング仕様。
補給地の確認もできていなかったので不要かとは思いつつボトルは2つ。DT下には安定のEliteVIPケージでツールボトルを配置。
一泊二日になるのでアピデュラのサドルバッグには替えの下着と充電器、朝晩の冷え込みに備えてレッグカバーを詰めた。
出発:道の駅 こまつ木場潟
大阪の自宅から妻と娘を乗せて一路北陸小松を目指す。4時間弱のドライブを終えて道の駅こまつ木場潟に到着。
妻はこのあと街の名を関する大企業とCFRPの棒切れを振り回して羽つきで一戦交える予定だが、おれはといえばCFRPの愛車にまたがって街に妻子を置き去りに山へと消えることになる。夫として、親としてそれはどうなんだという声に関しましては、貴重なご意見誠にありがとうございます。
R416からr109で大日川ダム方面へ
寒さが堪える時期になってきたが日差しはまだ温い。
阿手隧道
短いがいい雰囲気の隧道。のんびり口笛でも吹いていきたいところだったが、まだそれほど身体も温まっていなかったので先へ。
鳥越高原大日スキー場跡
隧道を抜けて少し下ると木々の隙間にだだっ広いアスファルトの空間が見えた。しめた、スキー場だ。
もちろん今はまだ雪なんかない。
スキーは大の苦手だし、原色ウェアの人間で混み合う雪のスキー場なんて明確に「嫌い」といえる場所のひとつなんだけど、雪と人さえいなければこれほど心安らぐ場所はない。潰れていればなおよし。
いいね、たまらん。
これだけの建物や舗装を山中に敷き詰めておきながら、今ここにいるのは自分だけ。
広い駐車場のど真ん中、日で温まったアスファルトに寝そべって空を見てから目をつむり耳をすませば、聞こえてくる音の響き方にもただの山では感じられない不自然な違和感があって、そのまま息を吐き出すとまぶたの向こうの光が揺れて次第に平衡感覚と重力が変調し、浮かんでるような沈んでるような、止まってるような加速してるような、なんとも言えない多幸感。
山中の廃スキー場のど真ん中で寝転がってるだけでこれだけトべる自分の健やかさが誇らしい。
林道鷲走岳線
廃スキー場でチルった後はメインディッシュの林道に向かう。鳥居のような赤いスノーシェッドを通り抜けた先の変電所の角を曲がるとすぐにグラベルイン。林道鷲走岳線が始まる。
のっけからの洗い越しからも分かる通り、とにかく水の多い林道で体感登坂の半分くらいは流水路と化している。
夏に来たら最高だが、あいにく今気温は一桁台。ケツはWin-Wing2が守ってくれるから良いとして(Win-Wingはいいぞ!)、前輪からの飛沫が足に堪える。

【レビュー】ASS savers Win-Wing 2 ロード・グラベル・MTBなんでも使えるリアフェンダー
雨男の必需品たるドロヨケ界隈で最近アツいASS saversのWin-Wing2を導入したところ、評判通りの素晴らしい使い勝手だったのでレビューとしてまとめておく。
スペック
今回導入したのは幅の広いグラベル用。よりナローな...
訳:通っていいよ。
南向きに登る流水路は真ん前からの日差しを浴びてギラギラとホワイトアウト。サングラスをしていても目に厳しい。
この頃はまだススキを愛でる余裕があった。まだ。
標高を上げると今しがた越えてきた山の向こうに日本海がのぞく。
峠の少し手前に足ぶらで眺められる特等席があったので小休止。路肩の木にiPhoneを挟んで動画から切り抜いたが、どの瞬間をキャプチャしても絶妙に間が抜けていてカッコ良くならないのが悔しい。
平成10年竣工。それほど古い道ではないようだ。
斜度はそれほど急になることもなく、淡々と登ってたどり着いた峠を越えて稜線を回り込んだ先に見えたのは…
雪の白山! 11月にはもう雪が積もるのか。
雪が積もっているの1800mほどから上だろうか。一週たってこれを書いている今日12月7日には京都の花背峠にも雪が積もったらしいから、丁度標高1000mほどの鷲走ヶ岳も自転車で走れる最後の週末だったかもしれない。
手取川ダム
峠を越えて手取川ダム方面へ下る。ここもまた景色が良かった。
白む白山系とダム湖を眺めながら下る。峠の反対側も相変わらず流水量は多いが、そのおかげか岩の角が取れてパンクリスクの低そうなちょうどいいがれ具合。周辺にもまだまだ良さげな林道ありそうだし、北陸でグラベル合宿するならここは第一候補だな。
樹上から視線を感じると思ったら赤い顔が覗いてた。おうなんじゃワレ。
林道を越えて手取川ダムへ。丁度堤の上あたりに降りるのかと思いきや、斜面が急で道が付けられなかったようで一度下って登り返すこととなった。
ダム横のトンネル内には天端道路までの分岐。が、関係者以外立入禁止となっていた。残念。
アナグマとの遭遇
トンネルを出ると先程見下ろしていたダム湖畔へ。途中の橋で国道と反対側へ渡ったが、こちらも崩落のため通行止めの案内があったが、自転車は行けそうな気配だったのでGO。
車が通らなくなって久しいようで、油断したサルの群れや狐までもが走り回る獣たちのテリトリーに鳴っていた。
おまえらは別にいいけど熊だけは出るなよ…とノロノロ走っていると、間抜けな背中が自転車の前をトコトコと走り出した。一瞬タヌキか?とも思ったが、振り向いた面を見ると鼻が長い。
そのまましばらく先導した後、あろうことか追手の眼の前で自分のねぐらであろう路肩の岩穴に潜り込んで行くではないか。
アナグマの穴みっけた。 pic.twitter.com/zbTCtrAv7A
— やくも (@wartori621)
November 29, 2025
そらこうなるよ。食われなくてよかったな。
幹線道のR157に合流する直前、とある集落を通りかかった。
ここだ。対岸の桑島集落の飛び地なのだろう。ほんの数百メートルで抜けられるなんてこと無い小集落なのだが、夕暮れ時ということもあってか、こう、かなり雰囲気のある空間だった。あえて言語化はしないが、ここだけなにか空気が違う。特に南端の5階建ての集合住宅、静けさと人の気配のバランスがおかしい。
温泉でゆっくり温まって併設のレストランで越境記念の福井メシ。ソースカツ丼(大)とミニおろしそばのセットを頼むと「こちらセットをご注文のお客様に今だけの特典でGODIVAのチョコ(写真左上)をお付けしております。」と小さなチョコを渡されて突然のことに「あ、おおきにどうも」と受け取ったが、しばらくのあいだ「なにかの間違いではないのか?とはいえ何と間違えればこうなるのか???」と逡巡していた。
福井メシ、謎が深い。
つづく
石川県白山市桑島「イ」
通行止めの主因であろう小規模な崩落をパスする頃には山間に差し込む日もなくなり、急に肌寒くなってきた。幹線道のR157に合流する直前、とある集落を通りかかった。
ここだ。対岸の桑島集落の飛び地なのだろう。ほんの数百メートルで抜けられるなんてこと無い小集落なのだが、夕暮れ時ということもあってか、こう、かなり雰囲気のある空間だった。あえて言語化はしないが、ここだけなにか空気が違う。特に南端の5階建ての集合住宅、静けさと人の気配のバランスがおかしい。
勝山で福井メシ ソースカツ丼とGODIVA
国道に合流し最後の山を少し登って県境を跨ぐ谷トンネルを抜けた後は勝山の街へ下ってこの日はゴール。
温泉でゆっくり温まって併設のレストランで越境記念の福井メシ。ソースカツ丼(大)とミニおろしそばのセットを頼むと「こちらセットをご注文のお客様に今だけの特典でGODIVAのチョコ(写真左上)をお付けしております。」と小さなチョコを渡されて突然のことに「あ、おおきにどうも」と受け取ったが、しばらくのあいだ「なにかの間違いではないのか?とはいえ何と間違えればこうなるのか???」と逡巡していた。
福井メシ、謎が深い。
つづく


![ALLMAX Nutrition, Caffeine,カフェイン 200 mg, 100錠 [並行輸入品]](https://m.media-amazon.com/images/I/51N9B0CfvaL._SL160_.jpg)


















コメント