雨男の必需品たるドロヨケ界隈で最近アツいASS saversのWin-Wing2を導入したところ、評判通りの素晴らしい使い勝手だったのでレビューとしてまとめておく。
スペック
今回導入したのは幅の広いグラベル用。よりナローなロード用もラインナップされているけど、自分の場合はロード・グラベル・MTBの全てで使いたいので、大は小を兼ねてくれと願いを込めてワイドな方を選択。
構造は極めてシンプルで、シートステイに取り付けるアーチ状の屋台骨とそこに被せるプラ製のブレード。
グラベル用は幅60mmのタイヤまで対応とのこと。
シートステーの角度に合わせてブレードの角度を3段階±10°の範囲で変更可能。
フレーム保護のシールは付いてるけど、めんどくさいから使ってない。
重量
実測重量はブレードとフレームを合わせて73g。
取り付け
シートステー両側にゴムベルトをぐるりと回して穴を潜らせる。以上、これだけ。タイヤとのクリアランスは推奨5mm、つまりギリギリであればあるほどいい。最初の位置決めだけ少し手間取るかもしれないけれど、取り付け自体は1分とかからない。
クリアランスも一度取り付けてから左右交互に動かせば手軽に上下できるので微調整も効くしめちゃくちゃ簡単。
輪行時でもぱぱっと外してダウンチューブに被せるなりしてテキトーに入れておけばいいので遠出の際も苦にならない。
手持ちのロードとMTBに取り付けてみた結果は以下の通り。
MTB
マディフォックス 27.5×2.25使用上限が60mm≒2.3㌅程なので、2.25のARDENTならギリ入る。
上限の2.3インチならノブの形状やリム幅によっては擦るものもあるかも。要現物確認。
ロード
GIANT TCR 700×30c700x30cを履かせたTCRではこんな感じ。
軽く近所を走ってみたけど違和感なく走れたので、わざわざロード用を買い足す必要もなさそう。見た目に多少の野暮ったさはあるけど、空力もこの角度なら対して変わらんやろ。たぶん。
元がグラベル用なのでクリアランスよりもシートステーの間隔が狭いことで不安定にならないかと心配したけど取り付けも全く問題なかった。
使用感
シングルスピードのVAPAHに取り付けて雪の北陸ツーリングで使用。融雪剤の巻かれた濡れた路面を100km以上走り続けたが、背中や臀部への水ハネは全く気にならなかった。
フルフェンダーと違って後輪のシートチューブ側にはカバーがないため太もも裏には水がかるのかと思いきや、少なくともロングパンツが濡れて不快になるほどの水ハネは無し。半ズボンやレーパンだったら多少は飛沫を感じるかもしれないけど、その程度ならすぐ乾くのでいずれにしても問題はない。
オフロードでの振動に対しても安定性は抜群で、グラベルの峠を下ってもズレや不快な振動はなく、いい意味でフェンダーの存在感を感じさせない。
これがなかなかすごいことで、たとえばシートチューブ/ポストから生やすタイプのフェンダーにはもう少し軽量な物もあるがグラベルを一本下ればどこかしらがズレるし、ダボ穴を使って取り付ける本格的なモノはズレは少ないが重さは10倍近くにもなる。
これだけ取り付けが手軽かつ軽量で、オフロードでの安定感も高く機能性も必要十分となれば、そりゃあ売れるだろうなあという感じ。
そしてもうひとつ面白かったのが先日の北陸ツーリングで雪道を走った際のこと。
雪中行軍で押し歩いているとタイヤの外周に雪が付着してファットタイヤのようになり、当然僅かなクリアランスしかないWin-Wingはそのままではスタックしてしまうのだが、
このように2本のアームを上にずらして装着位置を高くすればあっという間に雪道仕様にタイプチェンジ。Win-wing、ゆきぐにのすがた。
あとがき
自分の環境ではロード・グラベル・MTBの3台全てで問題なく使えることがわかったWin-Wing 2。装着も簡単で輪行の手間も少なく、オフロードでの安定性も抜群で機能性も素晴らしく、正直非の打ち所がない。雨男の懐刀として、これから長く活躍してもらう事になりそう。いや、晴れるに越したことはないんだけども。
おしまい
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