リビングオーディオ等でシステムを組む際に、テレビ音声をアンプを通してスピーカーに流せないかと考える場面も多い。
最近ではMarantzのNR1200やModel40nなど、HDMI接続が可能なプリメインアンプも増えてきた。

はじめに結論から言えば、HDMI入力のないプリメインアンプでも、テレビの音声をアンプに入力して再生することはできる。映像の伝送と音声の伝送は別経路でも成立するため、HDMI ARCやeARCが使えない場合でも接続手段はある。
接続方法は主に、光デジタル、アナログ、外部DACの3種類に分けられるが、注意点としてはどの方法でも共通してテレビとアンプの音量連動などHDMI由来の自動機能は基本的に利用できない。
この記事では自分の忘備録も兼ねて、用途別に接続方法を整理してそれぞれでできること、できないこと、注意点をざっくりまとめた。

HDMIがないと何ができないのか
HDMI端子がないプリメインアンプでは、テレビとアンプをHDMIケーブル1本で接続して音声を伝送することはできない。ARCやeARCによる音声の戻し、HDMI-CECによる電源や音量の連動も前提にできない。
一方で、テレビ側にある光デジタル出力やアナログ出力を使えば、テレビ音声をアンプへ入力してスピーカーで再生できる。映像はテレビ内で完結し、音声だけを取り出してアンプへ送る構成になる。
- できないこと:HDMI ARC/eARCによる音声伝送
- できないこと:HDMI-CECによる電源・音量の自動連動
- できること:光デジタルやアナログでテレビ音声をアンプに入力
- できること:映像と音声を別経路で扱う
接続方法① 光デジタル接続(Optical)
必要なもの
・光Optical(TOSLINK)ケーブル
できること
テレビの光デジタル出力から、アンプの光デジタル入力へ音声を送ることができる。接続は光ケーブル1本で行え、テレビ音声をデジタルのままアンプへ渡せる。
- テレビの光デジタル出力からアンプへ音声を送れる
- ケーブル1本で配線できる
- 映像はテレビ内で完結し、音声のみをアンプに入力できる
できないこと・注意点
テレビリモコンでアンプ音量を操作する連動は、基本的に成立しない。テレビ側の音声出力形式がサラウンドの場合、アンプ側で受けられないことがあるため、テレビ側でPCM出力に設定する必要がある。
- 音量連動はできない場合が多い
- テレビ側の音声出力をPCMにする必要がある
- 内蔵スピーカーと同時出力ができない機種がある
実務上のポイント
テレビの音声出力設定で、デジタル音声出力をPCMに変更する。アンプ側では、接続した光入力を選択し、音量はアンプ側で調整する。テレビの音声遅延やリップシンク調整機能がある場合は、必要に応じてテレビ側で調整する。
- テレビ設定:デジタル音声出力をPCMにする
- アンプ操作:光入力を選択し、音量はアンプ側で調整する
- 必要に応じて:テレビ側の音声遅延調整を確認する

接続方法② アナログ接続(RCA)
必要なもの
・RCAケーブル
できること
テレビにRCAの音声出力がある場合は、RCAケーブルでアンプのライン入力に接続できる。RCA出力がない場合でも、テレビのヘッドホン端子から変換ケーブルを使ってアンプへ入力できる場合がある。
- テレビのRCA音声出力からアンプへ接続できる
- ヘッドホン端子から変換して接続できる場合がある
- アンプ側はライン入力として使用できる
できないこと・注意点
アナログ接続では、テレビ側でデジタル音声がアナログに変換されるため、出力仕様はテレビの設計に依存する。ヘッドホン端子を使う場合、テレビの音量設定が出力レベルに影響する場合があり、固定出力か可変出力かは機種ごとに異なる。ケーブルの取り回しや長さによってノイズの影響を受けることがある。
- 音声のアナログ変換はテレビ側で行われる
- 音量固定か可変かはテレビ機種依存
- ケーブルの取り回しでノイズの影響を受ける場合がある
実務上のポイント
テレビにRCA出力がある場合は、左右のRCAをアンプのライン入力へ接続する。ヘッドホン端子を使う場合は、変換ケーブルでアンプのライン入力へつなぎ、テレビの音量設定が出力に影響するかを確認する。接触不良を避けるため、端子の差し込みとケーブルの張力に注意する。
- RCA出力がある場合:RCAケーブルでライン入力へ接続する
- ヘッドホン端子の場合:変換ケーブルを使い、音量仕様を確認する
- ノイズ対策:ケーブルを電源ケーブルやACアダプタから離す
接続方法③ 外部DACを使う方法
必要なもの
・テレビからのデジタル出力をアナログ変換できる外部DAC
できること
テレビの光デジタル出力を外部DACに入力し、DACのアナログ出力をアンプのライン入力に接続できる。アンプにデジタル入力がない場合でも、外部DACを挟むことでテレビ音声をアナログ入力として扱える。
- テレビのデジタル音声を外部DACでアナログに変換できる
- アンプにデジタル入力がなくてもライン入力で接続できる
- テレビ内蔵の音声変換処理から切り離した構成にできる
できないこと・注意点
外部DACを使うと機器と配線が増え、設置スペースと電源が追加で必要になる。テレビ側の音声出力形式はDACが受けられる形式に合わせる必要があり、PCM設定が必要になる場合がある。音量連動は基本的に成立しない。
- 機器と配線が増え、設置と電源が追加で必要になる
- テレビの出力形式をDACが受けられる設定にする必要がある場合がある
- 音量連動はできない場合が多い
構成例
構成は、テレビの光デジタル出力から外部DACの光入力へ接続し、外部DACのRCA出力をプリメインアンプのライン入力へ接続する。アンプ側で入力を選択し、音量はアンプ側で調整する。
- テレビから外部DACへ:光デジタル(TOSLINK)
- 外部DACからアンプへ:RCA(ライン入力)
- 操作:アンプで入力選択、アンプで音量調整
用途別おすすめ接続方法
用途ごとに成立しやすい接続方法が異なる。テレビ側に光デジタル出力があり、アンプ側に光入力がある場合は光デジタル接続が成立しやすい。
最近は殆どないと思うが、テレビ側の出力がアナログのみの場合はアナログ接続を選び、アンプにデジタル入力がない場合は外部DACを挟む構成が成立する。
- 光デジタル出力と光入力がある:光デジタル接続
- テレビにRCA出力がある:アナログ接続(RCA)
- テレビにRCA出力がない:アナログ接続(ヘッドホン端子変換)
- アンプにデジタル入力がない:外部DACを使用
よくある誤解と注意点
HDMIがないとテレビと接続できないという誤解があるが、テレビ側の光デジタル出力やアナログ出力を使えば音声接続は成立する。ARCやeARCが使えない場合、音量連動や電源連動は前提にできないため、操作はアンプ側で行うことになる。
- 誤解:HDMIがないと接続できない
- 注意:音量連動はできない場合が多い
- 注意:テレビ側の音声出力設定が必要になる場合がある
- 注意:同時出力可否や出力仕様はテレビ機種依存
まとめ
HDMI入力のないプリメインアンプでも、テレビ音声の接続は光デジタル、アナログ、外部DACのいずれかで成立する。HDMI ARCやeARCがなくても、音声だけを取り出してアンプへ送る構成を選べば、テレビ視聴時にスピーカー再生は可能になる。
接続方法ごとに、必要な端子、設定の有無、音量連動の可否が異なる。テレビとアンプの端子を確認し、用途に合う方法を選ぶことが現実的な手順になる。



















































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